“感染力最強” 合併症で死亡リスクも

「はしか」は、はしかウイルスによって引き起こされる全身の感染症で、段階的に症状が進みます。
▼10日~12日間の潜伏期間
▼最初は目の充血・目やに・咳・鼻水・発熱が2日~4日ほど続く
▼その後39℃以上の高熱が出て、全身に発疹が出る。発疹の前後1~2日間で口内に白い斑点ができる。

重篤な場合には肺炎、中耳炎、脳炎など合併症を発症して1000人に1人の割合で死亡。
妊娠中は特に注意が必要で、感染すると流産や早産を引き起こすおそれもあります。

感染経路は▼空気感染▼飛沫感染▼接触感染で、感染力は「非常に高い」といわれています。

免疫を持っていない集団に1人感染者がいた場合、
インフルエンザは1人→1〜2人へ感染するのに対し、はしかは1人→12〜14人に感染
2018年には1人→100人以上に感染が拡大した例もあります。

厚労省によると、はしかウイルスのサイズは0.1~0.25マイクロメートルと非常に小さく、マスクでの予防は難しいとされています。

ーー世界的に流行っているんですか?
伊藤院長:
そうです。まだ「はしか」が十分にコントロールできていない国々で麻しん風しんワクチンの接種率が低下していることが感染の拡大に繋がり、コロナ禍では国際交流が少なかったのでその国だけでおさまっていたものが、今ヨーロッパや日本にも入ってくる機会が増えたということだと思います。

ワクチン接種状況の確認を

恵俊彰:
ワクチンを接種している人は大丈夫なんですか?

伊藤院長:
ワクチンは2回接種が基本になってきます。1回接種ですと95%の人が免疫を獲得しますが十分ではないのと、時間が経つと抗体価が下がってきます。
2回接種をしていると当面は大丈夫とは言えると思います。

年代によってワクチンの接種状況は異なります。

◆2000年4月2日以降に生まれている23歳以下の人
⇒2回の接種でワクチン免疫を獲得

◆1972年の10月1日以降に生まれている23歳~51歳の人
⇒1回のみの可能性

◆51歳以上の人
⇒未接種の可能性

恵俊彰:
(打った記憶は)全くないです。1回「はしか」にかかるともう感染しないんですか?

伊藤院長:
僕も小さい頃感染したと親に教えられましたけど、1回はしかに感染したら「終生免疫」といって、よほど大きな病気をしたり免疫抑制の薬を使うなどがなければ基本的には一生強い免疫力が維持します。
自分の状況が分からない人は、抗体検査をうければ抗体価が維持できているかを知ることができます。
感染したという記憶が曖昧だったり、診断そのものが100%正しいかどうかもありますので、もしあやふやな場合には、抗体検査を考えていただくのもいいかと思います。
血液検査で3日~4日ぐらいで結果が出て、費用は5000円~1万円ほどだと思います。

コメンテーター 髙橋ユウ:
私は17歳ぐらいのときに「はしか」にかかりました。
ワクチンを赤ちゃんの時に多分1回打ってもらったけど、やっぱりなったんですよね。本当につらかったのを覚えてます。高熱と発疹で座っていられないぐらいでした。

江藤愛アナウンサー:
母子手帳で確認したら、3歳のときに1回打ったことは確認できたんですけど、1回ですし、かかったことはないので念のためにワクチン接種っていう考え方もあるのかなと思いました。

恵俊彰:
まずは自分の状況を確かめるということが大事なのかもしれません。

(ひるおび 2024年3月12日放送より)