新潟県は、花粉が全く出ない『無花粉スギ』を、25年ほど前から独自に研究していたのです。
これは、1998年に魚沼市の山中で新潟大学の研究チームが発見したもので、現在は村上市にある新潟県森林研究所で、品種の改良や量産に向けた研究が続けられています。
実際に通常のスギと無花粉スギを比べてみると…

【新潟県森林研究所 伊藤由紀子主任研究員】
「もう花粉が出ているのが分かりますかね、パラパラと。これが有花粉です」
一方で、無花粉スギからは、全く花粉が出ず、一目瞭然です。
そして温室には、「真っすぐ育つ」や「雪に強い」など、木材として優秀な形や質を持った“無花粉ではないスギ”もずらりと並んでいました。
これらのスギを“無花粉スギ”とかけ合わせ、無花粉で材質の良いスギを作り出しているのです。
「林業では、山に植えてからある程度まで育てて、材木として“採る”ということが目的なので、品質の良い無花粉杉を目指してこういった研究を進めています」