■世界陸上オレゴン・9日目(日本時間24日・米オレゴン州ユージーン)

24日に9日目を迎えた世界陸上は、男子4×400mリレー予選が行われた。予選1組に登場した日本は3分01秒53の2位でゴール。各組3位以内の条件を満たし、着順で03年パリ大会以来、19年ぶりの決勝進出を果たした。

予選1組の日本はアメリカ、ジャマイカをはじめとする強豪国と同じ組。メンバーは1走が佐藤風雅(26)、2走は川端魁人(23)、3走がウォルシュ・ジュリアン(25)で今大会400mの代表。アンカーは混合リレーにも出場した東洋大3年生・中島佑気ジョセフ(20)の布陣で挑んだ。

男子400mで準決勝に進んだ1走の佐藤は、得意のスタートで飛び出し、アメリカ、ジャマイカについていった。スピードに乗った走りで2番目で2走の川端にバトンを渡した。川端もジャマイカをしっかりマーク。トリニダード・トバゴとも競り合い最高の走りを見せ3走のウォルシュにバトンをつないだ。ウォルシュも中盤まで世界の強豪と互角の走りでアンカーの中島に。日本、ジャマイカ、トリニダード・トバゴとバトンリレーが横一線になると中島はその一瞬のスキをついて2位に順位を上げた。これでジャマイカ、トリニダード・トバゴのアンカーが日本を追うために序盤で足を使ってしまった。中島は抜かれても冷静についていき最後の直線で残していた足を使い2チームの真ん中を抜け出た。アメリカに次いで2位でフィニッシュした日本は大舞台でシーズンベストの3分01秒53をマーク。日本記録(3分00秒76)の更新はならなかったが、最高の走りで2003年パリ大会以来の決勝進出を決めた。

レース後、1走の佐藤は「日本記録狙っていたこともあったんですけど、タイムは届かなかったんですが決勝に僕たちが出場できるってことはすごく嬉しく思います」と喜び、川端は「個人の400mで後半悔しい思いをしたので前半もしっかり行こうと思ったんですけど、後半で予選とは違う課題だったところをリレーでぶつけることができたのですごく嬉しい」と振り返った。

ウォルシュは「前の二人が良い順位で回って来てくれたので、その流れに乗って冷静に戦えました」とし、アンカーの中島は「前の先輩たち3人が良い感じで持ってきてくれて、2番で来たんでやるしかないという感じで、4走としてやることをやった」とコメント。

さらに決勝に向けてウォルシュは「この皆でメダル目指して頑張るので応援よろしくお願いします」と意気込んだ。

決勝は大会最終日、日本時間25日に行われる。