Q.ウクライナが勝利するためには何が必要ですか?現在の目標は何でしょうか?
まず、ウクライナへの日本の皆様からの支援に心から感謝しています。私たちに必要なのは、ロシアの凍結資産を没収してウクライナの支援に充てることです。これに対して、日本政府の賛成の声が必要です。
そして、プーチン(大統領)を止めるには、武器、そして政治指導者の勇気が必要です。
私たちは素手では戦えません。武器なしで強力な軍事力を持つロシアとどうやって戦うことができるでしょうか。不可能です。(机に飾ってある)この花では戦えない。ロシアの戦車に花を挿すことはできません。
プーチン(大統領)は、平和や停戦を必要としていません。平和的な交渉を行うという議論はすべて希望的観測にすぎません。誰もプーチン(大統領)を止める方法を知りません。
プーチン(大統領)は最近、アメリカのキャスター、タッカー・カールソン氏のインタビューに答えて、「ウクライナは存在しない」と言いました。これは大虐殺を意味し、我々を抹殺したいというシグナルです。
プーチン(大統領)はもう70歳を過ぎていますから、いずれ死ぬでしょう。しかし、戦争はプーチン(大統領)だけのものではありません。この戦争には他の多くのロシア人が関わっています。ですから、もし侵略犯罪を裁く特別法廷が設けられれば、処罰されないままではいられないというシグナルになります。そして戦争では、何千、何万もの命を救うことができます。これは達成すべき目標です。

■オレクサンドラ・マトビチュクさん
1983年生まれ、人権派弁護士。
「市民自由センター(CCL)」の代表。2007年から活動に加わり、ウクライナでの人権保護と民主主義の確立に取り組む。CCLは2022年にノーベル平和賞を受賞。
同年、イギリス・フィナンシャルタイムズ紙の「最も影響力のある女性25人」の1人に選ばれる。