花粉症の人は要注意?「性別や年齢層は関係ありません」

「例えば花粉症の場合、一度に立て続けにくしゃみをしますし、一日にそれが何回も起きますので、毎日昼も夜もしていれば、2~3週間のうちに疲労骨折してしまうというのは考えられます。花粉症の方は要注意です」
──どんな人が肋骨が折れやすいのでしょうか?
「骨密度が関係しています。実は、これは性別や年齢層は関係ありません。若い人でも、減量をしていたり、栄養のバランスを考えた食事をしていないと、骨粗鬆になっている場合があります。そうすると、小さな力でも同じ部分に加わり続けることで折れることがあります」
──万が一、「肋骨のあたりが痛い…」と感じたら、どうすればいいのでしょうか?
「くしゃみやせきをしたときに胸の周りが痛いとか、寝返りをしたり、体をひねったり、腕をあげたりすると胸が痛いときは、整形外科を受診してください。肋骨骨折と診断されたならば、炎症を抑える薬を飲んだり、湿布を貼るといった処置になります。
もし痛みが強ければ、胸に巻く"ベルト状のバンド"で圧迫固定をして、胸の動きを抑えると痛みが減ります。折れた場合呼吸運動で痛みがひどくなるので、息を弾ませたり深呼吸は避けた方がいいでしょう。これらの治療で、3~4週間で徐々に改善していきます」
──最後に…肋骨にヒビが入らないよう、"骨にやさしい"くしゃみの姿勢なんて、ありませんよね?
「姿勢を変えても、肋骨の"籠"の形は変わらないので、姿勢では予防できません。予防するには、花粉やほこりなどを取り除いて、くしゃみや咳が出ない環境を整えることが大事です」
生活習慣を改善するなどして骨密度を上げ、くしゃみの原因と向き合うことがまずは大事なようだ。