駅のリニューアルに期待を寄せているのが、古町商店街でイベント企画を担当している川上英樹さん(61歳)です。
「駅南の方、鳥屋野地区の方が直接こちらの方にアクセスがしやすくなるってことで、ようこそ古町へ!っていう取り組みをやっていこうかと思っています」

一方で…
【記者リポート】
「地下街西堀ローサが岐路に立たされています。来年3月末までに全てのテナントの撤退が決まっています」

西堀ローサを運営する新潟市の第三セクター「新潟地下開発」が会社解散の方針を決め、およそ30のテナントは来年3月末までの撤退を求められています。
ローサに出店して10年以上だというこちらのお店は…
【フロアブティック 伊藤優美子さん(59)】
「営業はあと半月かな…。ローサの中でニーズがある限り、やっていく気持ちだったんですけれど結局出なければいけなくなったから」
悩んだ末、対面型の店舗は来月半ばに閉じて新たな業態に変更することを決めました。
新潟市が打ち出した『にいがた2km』の取り組みが始まって3年。
西堀ローサも2km(にきろ)のエリア内にありますが、その実感は…?

【フロアブティック 伊藤優美子さん】
「全然ないです」
伊藤さんは、これまでも具体的な古町活性化の方針が示されないと不安を感じてきたといいます。
「一つの地域を死なせる…街が死ぬってこういうことだなって思いますね。死なせる前に何か手がなかったのか」

新潟大和の店舗から古町で営業を続けてきたという折笠雄司さん(70歳)も『にいがた2km』の成果に疑問を感じています。
【タオルと香りのお店ラビック 折笠雄司 代表】
「萬代橋の向こうは何となく賑わいが出ているのかなと。ましてや駅も出来てるしね…。じゃぁ、こっちの方の賑わいってどうやって作っていくのかなって。何をやっているんだろう」

新潟市は、この西堀ローサを2025年度中に取得する方針を発表。今後の活用方法を市民とともに考えていきたいとしています。また、新潟三越跡地の再開発、37階建ての複合タワーは2030年春の開業を目指していますが、まだ完成まで時間があります。

【タオルと香りのお店ラビック 折笠雄司 代表】
「古町地区の賑わいをどうするのか。具体的に教えてもらえたらいいなと」

新潟市の描く『にいがた2km』の青写真は、どこまで市民に伝わっているのでしょうか。