「僕の脳は最強です」現役を長く続けるための秘訣

目指すは60歳の還暦ジャンパー。しかし年齢からくる悩みもあるという。「減量が辛すぎますね。3日間断食して午前午後トレーニング、水とブラックコーヒーしか飲まないという。それでもやっぱり50を超えたら体重が落ちにくいんですよ。いつになったら落ちるの!?みたいな(笑)なので今は長いスパンを使って断食じゃなく、少しづつ食べながら落としていくっていう方法に変えていって」と毎日が年齢との戦いだ。

しかし葛西には現役を長く続けるためのある秘訣があるという。「1番は対応力。なんにでもすぐ対応して、なんにでも練習に変換してしまう。これをやってダメなら次これをやるっていうのを先の先まで考えながらやれる男なので、多分僕の脳はめちゃくちゃ早くいろんなことを考えている脳だと思うんですよね」と語る。

「去年初めて脳波を検査してもらって『こんな脳は今まで見たことない!』って先生に言わせてやりましたよ(笑)僕の脳は最強です」と明かした。

進化のためならどんなことも取り入れる柔軟な対応力を持つ葛西。目標は「完璧なジャンプへ近づけて、そして小林陵侑を負かす」ことだという。51歳のレジェンドが再び世界に挑む。

■葛西紀明(かさい・のりあき)
1972年6月6日生まれ 北海道下川町出身 身長:176センチ 体重:57キロ
ワールドカップは東海大四高1年の1988年に初出場、W杯2013‐2014を41歳7か月で最年長で優勝。冬季五輪出場は日本勢最多の8回となる。“ワールドカップ最年長優勝”や“冬季五輪スキージャンプ最年長メダリスト”ほか5つのギネス認定記録を持つスキージャンプ界の“レジェンド”。