およそ30年ぶりとなる「肥満症」の患者への新薬がきょうから販売されます。厚生労働省は、ダイエットや美容目的で使用しないよう専門医の指導に基づく処方を求めています。

きょうから販売が始まるのは、デンマークの製薬会社「ノボノルディスクファーマ」の肥満症の新薬「ウゴービ」です。

ウゴービは週に1回、腹などに注射で投与するもので、食欲を抑制することなどから体重を減らす効果が期待されています。

肥満症の薬としては、およそ30年ぶりに厚労省から承認され、保険適用されました。

ただ、ウゴービと同じ成分の糖尿病の薬が不適切にダイエットや美容目的で使用されていることから、厚労省はウゴービについても適正な使用を呼びかけています。

ウゴービの対象は「肥満症」と診断され、高血圧や脂質異常症、2型糖尿病のいずれかの持病があるなどの条件のほか、肥満度を示すBMIが一定以上の人に限られていて、厚労省は専門医の指導に基づく処方を求めています。