新天地・ドジャースでキャンプ中の大谷翔平(29)。「走ることも大事」と話すように、キャンプ初日から最新機器を使っての走り込みなどを行っている。

D.ロバーツ監督(51)は「大谷は今年は打者に専念するから、盗塁にチャレンジさせようかな。このキャンプでも走力強化中だし、40(HR)‐40(盗塁)を達成できると思うよ」と話す。

40‐40とは、1シーズンに40本塁打以上かつ40盗塁以上を同時に達成することで、MLB147年の歴史で達成者はわずか5人(1988年カンセコ、1996年ボンズ、1998年ロドリゲス、2006年ソリアーノ、2023年アクーニャJr.)。

直近では2023年にナ・リーグのMVPに輝いたR.アクーニャJr.(26、ブレーブス)が17年ぶりに成し遂げている。昨季の大谷は44本塁打と、本塁打数40以上の条件はクリアしているものの、盗塁数は20。達成には倍以上が求められる。

ロバーツ監督「本当に大谷が楽しみ、地球上で一番の選手」

現地の番記者「MLB.com」のJ.トリビオ氏は「そもそもホームラン40本超えるなんて簡単なことじゃないって。さらに盗塁40個をするにはそれなりに出塁する必要があるわけで、40‐40はとてつもなく難しい、最も達成が難しい目標の一つだよ」とその難しさを語る。

一方、「Los Angeles Times」のD.ヘルナンデス氏は「40‐40を達成できる能力がある、大谷なら50‐50も達成できる。誰も二刀流ができるなんて思わなかったでしょう?間違いなく可能だよ」と前人未到の50‐50達成の可能性をも口にした。

また「Los Angeles Times」のJ.ハリス氏は「昨季から牽制の回数制限やピッチクロック導入の影響で、MLBの盗塁数が大幅に増えた。だから達成の可能性は高いよ」とより現実的な側面から見解を述べた。

メジャーリーグでは2023年からの新ルールで、牽制球の制限(投手の牽制は1打席3回まで、3回以降はボークとなる)や、ピッチクロック(投球間隔の時間制限)が設けられた。このことにより、より打者に集中することが求められ、走者が有利な状況となった。MLB全体盗塁数が2022年は2486個だったのに対し、2023年は3503個と、1017個も増えていることからも明らかだ。

ロバーツ監督は「(40‐40は)達成できると期待しちゃうね。もちろん大谷の頭の中にはあるだろう。大谷は野球ならなんでもできる選手。今まではピッチングで体力を蓄えないといけなかったから、そんなに盗塁ができなかったと思う。本当に大谷が楽しみ、地球上で一番の選手だから」と新天地での新たな活躍を期待した。

今年の大谷はバッティングに加えて、盗塁の数にも注目だ。