先月1日に石川県輪島朝市で発生した大規模火災では、警察などの捜査により犠牲者の身元が徐々に明らかとなっています。一方で、今も身元の確認できないままもどかしい思いを抱える男性は毎週、輪島に足を運んでいます。

清水宏紀さん
「今は実家があった場所に、線香あげに行ったりとか」
毎週末、自宅のある能美市から輪島市に通う会社員の清水宏紀さん。清水さんは元日、両親の暮らす輪島の実家に帰省していた時あの地震に遭いました。

清水宏紀さん
「ここで今は線香をあげるのが毎週の日課になっています」
一度目の揺れのあと、両親を避難させようと清水さんが家の外で車を用意していると2度目の大きな揺れが襲います。輪島塗の蒔絵師、父・博章さん(73)と母・きくゑさん(75)の2人が潰れた家の下敷きとなったまま、瞬く間に実家の辺り一面が激しい炎に包まれました。



2人はその後、行方がわからないままです。
清水宏紀さん
「遺体の引き取りができないのでそれが申し訳なくて、『もうちょっと待っててね』っていうことを伝えています」
警察からは先月9日、「自宅があった場所から2人分の人骨が発見された」と連絡を受けたものの、現在DNA型の鑑定が行われ身元の確認は未だできていません。
清水宏紀さん
「一緒にいたので間違いないっていうのは自分の中ではわかっているけど、警察の方がそういうわけにはいかないっていう。そこがもどかしいですね」
輪島市によりますと朝市通り周辺の大規模な火災ではこれまでに9人の死亡が確認されています。一方、清水さんの両親のように警察による身元の確認が現在進められている人もいて被害の全容は明らかになっていません。
清水宏紀さん
「中途半端な感じが強いですね、弔いが出来て葬儀が終わってってなれば次に進めるんですけど今は何もできない状態なので」

地震から50日余りが経過した今も清水さんは再び2人と会える日を願い、輪島に足を運び思い出の詰まった家の前で手を合わせます。

















