■世界陸上オレゴン・6日目(日本時間21日・米オレゴン州ユージーン)
21日に6日目を迎えた世界陸上は、女子5000m予選が行われ、廣中璃梨佳(21)、萩谷楓(21)、田中希実(22)が出場した。田中はシーズンベストをマークし、タイムで決勝進出を決めたが、廣中と萩谷は予選敗退となった。
各組上位5人と6位以下のタイム上位5人が決勝に進む5000m予選。
予選2組には今大会3種目に挑戦している田中が登場した。17日の1500m準決勝では転倒に巻き込まれ無念の敗退となったが、あれから4日、気持ちを切り替え、3レース目に臨んだ。
世界記録保持者のL.ギデイ(24・エチオピア)、東京五輪金メダリストのS.ハッサン(29・オランダ)と同組の田中は、先頭集団の5、6番手に着けレースを進めた。残り3周の所でギディが動きを見せると、田中は集団の後方に下がり、アウトコースに位置どり。しかし残り1周手前で集団がペースアップするとついて行くことができず15分00秒21の9位だった。着順での進出はならなかったが、タイムで拾われ2大会連続の決勝を決めた。
1組には10000mで自己ベストを更新した廣中も4日ぶりのレースに臨んだ。
スタートから積極的に先頭に出た廣中は、自身の持つ日本記録を更新するペースで集団を引っ張った。3000m後半からアメリカのK.シュナイダー、エチオピア勢らがペースをあげると、順位を落としたが、残り2周のところでトレードマークの帽子を取りギアチェンジ。15分02秒03の7位に入り2組目の結果を待ったが、全体16位。わずかの差で決勝進出を逃した。同じく1組に出場した初出場の萩谷は、15分53秒39で1組14位、予選敗退となった。
レース後、田中は「思ったよりしんどくて、その中で気持ちを折らずに前の選手にくらいついたんですけど、やっぱラストに余裕がないと戦えないなと思いました」と振り返った。さらに「(最後ペースは)上がるって思ってましたけど、わたしはその時点で結構、足にきてたので余裕を持って臨めなかったと思います」とコメントした。
惜しくも予選敗退となった廣中は「まず10000mが自信となり、自分のペースで走り抜くんだと決めていたので本番を見ながら走ったんですけど、3000m~4000mになったところで自分も(スピードを)上げきれず首がゆれてしまうような走りになった。今、持っている力は全て出し切りました」と語った。
初出場の萩谷は「最低限、自己ベストを出さなきゃいけなかった。去年、東京オリンピックを経験して、成長した姿を皆さんに見て頂きたかった。一回でもいいから前に出て一番前で走る感覚を世界で味わおうとしたんですけど、それも中途半端な状態で終わってしまって悔しいです」と振り返った。
女子5000mの決勝は日本時間の24日に行われる。
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