「黒あわび茸(たけ)」というキノコをご存知でしょうか。
長野県内では主に中野市で生産されていて、地元飲食店のメニューにも取り入れられています。
その希少さから「幻のキノコ」とも呼ばれる黒あわび茸、その魅力を取材しました。

大きくて真っ黒な傘が特徴のキノコ、その名も「黒あわび茸」。
見た目の黒さとアワビのような食感からその名が付き、沖縄県など亜熱帯気候の地域で栽培されています。
県内では、キノコ栽培が盛んな中野市が主な産地です。
小林きのこ園 矢岡太一(やおか・たいち)園主:
「こちらで黒あわび茸を栽培しています」
7年前から黒あわび茸を生産する矢岡太一さんは、もともとエノキタケの農家。
なぜ、黒あわび茸を始めたのでしょうか。
矢岡太一さん:
「夏場にえのきに代わるキノコがないか探していて、黒あわび茸の生産を始めた」

エノキタケの栽培に適した温度は5度から15度。
一方、黒あわび茸は20度ほどで、通年で考えても光熱費でメリットがあると考えました。
黒あわび茸を育てる工場の中は、温度だけでなく湿度も95%以上に管理されています。
育て方も独特で、ポイントは青色のLEDライト。

矢岡太一さん:
「キノコは光を当てることによって刺激を受けて自分の身を守るために傘を広げてやるっていう性質があるので」
「青色を当ててあげることで、なるべくより黒くしてあげることが役割としてはあります」
矢岡さんによりますと、色々試す中で理由はわからないものの青色が最も効果があったということです。














