新潟市 西区の老舗鮮魚店が地震で被害を受けた影響で店の再建を断念し19日、建物の解体作業が始まりました。100年以上にわたり地元で愛され続けてきただけに惜しむ声が聞かれました。

新潟市 西区内野町にある「鮮魚仕出し元助」です。

店の4代目・小竹寿子さんは葛藤を抱えながら店をたたむことを決め、19日の朝は解体作業を前に小竹さんらが長年使ってきた食器類の撤去作業に追われていました。

小竹寿子さん(55)
「この日が来たなと思うのと同時に、今後(建物が)倒れたなんていうと困るから安堵の気持ちもあります」

「鮮魚仕出し元助」は元日の地震で外壁の2階部分が大きく崩れるなどの被害が確認され、その後の判定で大規模半壊の認定を受けました。当初、解体作業の費用1150万円は市の公費を使って進めるつもりでした。

しかし、市の解体作業がいつ始まるのか見通せず、また、放置していて二次災害が起きる恐れもあることから小竹さんは自費での解体を決めました。

小竹寿子さん(55)
「日々の暮らし方も全て変わっちゃって、戸惑いながらの一カ月半だったんですけど、こうしないと先には進めないので、しょうがないですよね」