2日がかりで鉾を組み立て…練習は「曳き初め」1回のみ


 7月10日、鉾の組み立てが始まりました。釘やねじなどを一切使わず、荒縄で縛って固定する「縄絡み」で鉾を組み上げます。

 作業は2日がかり。最後に屋根が組み上げられて、函谷鉾がその姿を現します。


 そして7月12日、最後に登場したのが長谷川棟梁率いる車方です。大きな車輪を取り付けて鉾が完成。総勢14人の車方、顔を合わせるのは実はこの日が初めてです。というのも、巡行前の練習は鉾の試し曳きをする「曳き初め」の1回だけなのです。

 貴重な機会を逃すまいと長谷川棟梁も指導に熱が入ります。

 (指導する長谷川棟梁)
 「今聞いたやろ、ここに手をのせたらあかんて。そうそうそう」

 こうして始まった曳き初め。長谷川棟梁の指示に合わせて、車輪にてこを入れて、鉾の進行方向を調整します。

 約20分間の曳き初めは順調に終わったように見えましたが…。

 (函谷鉾・車方 長谷川恒雄棟梁)
 「3年ぶりということで普段どお…ぐらい。“り”がつかなかったね。(Q本番は普段どお…)“り”にします!」