IMF=国際通貨基金は、最新の世界経済見通しを公表し、アメリカや新興国の経済が予想以上に堅調だとして、今年の世界全体の成長率の見通しを3.1%に引き上げました。

IMFは30日、最新の世界経済見通しを公表し、今年の世界全体の実質経済成長率を3.1%として、前回の去年10月時点の予測から0.2ポイント引き上げました。

世界的に物価上昇の勢いが鈍化し、アメリカや新興国の経済が予想以上に堅調なためで、アメリカと中国の成長率もそれぞれ上方修正されました。

IMFは、世界経済が景気後退を避けながら物価上昇率を抑える「軟着陸」に向かっているという見方を示しています。

リスク要因としては、中東やウクライナ情勢の影響によるエネルギー・食料価格の上昇や、不動産不況による中国経済の減速などを挙げました。

一方、日本は新型コロナからの消費の回復などが一巡したとして、今年の成長率は0.1ポイント下方修正されて0.9%にとどまるとの見通しでした。