アメリカのエマニュエル駐日大使は会見で、中国とは距離を置く方針の与党・民進党が勝利した台湾総統選挙について、「民主主義にとって良い日だった」と評価しました。

先週、台湾で行われた総統選では中国とは距離を置く方針の与党・民進党の頼清徳氏が当選しました。

アメリカ エマニュエル駐日大使
「台湾の人々は民主主義のために、市民の声が聞き入れられるように立ち上がった」

エマニュエル大使は、アメリカ歴代の政権は台湾は中国の領土であるとする「一つの中国」政策を踏襲していると前置きしたうえで、7割を超える有権者が投票したことなどに触れ、「民主主義にとって良い日だった」と評価しました。

一方、自身の中国に対する政治的なSNSの投稿が批判されることについては次のように述べ、反論しました。

アメリカ エマニュエル駐日大使
「中国の国防相が消息不明だと発言したのは真実だった。SNSの投稿で、真実を言うと刺さる」

過去、新型コロナの起源をめぐり、中国側が真偽不明なSNSの投稿をしていたことなどを引き合いに出し、超大国である中国は世界に対して透明性だけでなく誠実さを保つ責任があると主張しました。

また、会見では岸田政権が反撃能力の保有などを盛り込んだ安全保障関連3文書を閣議決定し、防衛費倍増の方針を示したことなどを評価しました。

このほか、この春に予定されている岸田総理の国賓待遇での訪米について「日本の安全保障、外交、経済成長の分野での成果を認識し、祝うものになる」と話しました。