外国為替市場で円安が進んでいます。円相場は1ドル=145円80銭台をつけ、今年の最安値を再び更新しました。

きょうの外国為替市場で円相場は1ドル=145円87銭をつけ、去年11月以来およそ9か月ぶりの円安水準となり、今年の最安値を再び更新しました。

先週末に発表されたアメリカの物価に関する指数が市場の予想を上回ったことで、中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が物価高を抑え込むため、さらなる利上げに踏み切るとの観測が広がりました。

このため、大規模緩和をつづける日本とアメリカの金利差がさらに拡大するとの見方から、金利の高いドルで資金を運用しようと円売り・ドル買いの動きが強まりました。

政府からは円安の進行を“けん制”する発言も。

鈴木財務大臣
「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取りたい」

きょうの会見で鈴木財務大臣は、「過度な変動は望ましくない。市場の動向を高い緊張感をもって注視している」とけん制しました。

去年9月に、1ドル=145円台を突破した際、政府と日銀は円買い・ドル売りの介入に踏み切っていて、市場では為替介入への警戒感が高まっています。