(ブルームバーグ):ホワイトハウスのハセット国家経済会議(NEC)委員長は4日、首都ワシントンにある連邦準備制度理事会(FRB)本部改修を巡り、内部監察の報告書が管理上の不備を指摘したことを受け、パウエル前FRB議長に理事を退任するよう求めた。
ハセット氏は、FOXニュースの番組「サンデー・モーニング・フューチャーズ」で、パウエル氏が辞任すべきかとの質問に対し、「彼が身を引き、連邦準備制度の独立性を尊重すべき時だと思う」と述べた。
FRBの監察総監室(OIG)は9月末に公表した報告書で、ワシントンで進められている24億ドル(約3790億円)規模の改修プロジェクトを巡り、犯罪行為を示す証拠はなく、「行政上の不正行為」も確認されなかったとした。一方、当初の事業費をほぼ倍増させる一因となった管理上の不備を指摘した。
トランプ大統領はこれを受け、FRB議長在任中に利下げを繰り返し迫っていたパウエル氏について、「理事を辞任させられるべきだ」と自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿していた。
トランプ氏からFRB監察総監の報告書を精査するよう求められたブランチ司法長官は2日のインタビューで、司法省は報告書の調査結果を踏まえてパウエル氏に対する刑事捜査を再開することはないと話した。

連邦準備制度は、本部改修費用を精査するため独立監査人を起用するとしている。ブランチ氏は「監査が行われることになるとみている」と述べた上で、「何らかの犯罪行為に該当する事実が判明すれば、われわれが捜査するのは間違いない」と語った。
パウエル氏は5月に議長職を退いた後もFRB理事にとどまっている。議長任期の終了に伴って連邦準備制度を去るという歴代FRB議長の慣例から外れる形だ。パウエル氏は、自身とFRBに対する刑事捜査の脅威により、理事にとどまる以外に選択肢はなかったと説明。こうした姿勢をトランプ氏や政権の他のメンバーは非難している。
トランプ氏は長年、利下げを求めて連邦準備制度に圧力をかけている。だが、インフレ率が高止まりする中、ウォーシュFRB議長率いる金融当局は先月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、政策金利を0.25ポイント引き上げることを全会一致で決めた。
ハセット氏はFOXニュースに「ウォーシュ議長は他の当局者とともに利上げに賛成票を投じた」と指摘した上で、「私はその決定には反対だが、彼が正しい理由に基づいてそうしたことは尊重している」と話した。
トランプ氏は、パウエル氏の後任に指名したウォーシュ議長について、自ら判断すべきだと述べている。ただ、米誌タイムには「私が彼の立場なら、おそらく理事会の決定に反対票を投じていただろう」と語った。
原題:Trump Aide Hassett Says Powell Should ‘Move On’ From Fed Board(抜粋)
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