(ブルームバーグ):5日の日本市場は株式が反発。日経平均株価は一時1600円超上げて6万9900円台を回復し、7月7日以来の日中高値となった。2日に発表された米雇用統計が市場予想を下回り、連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測の後退から米国株が上昇した流れを引き継いでいる。債券は上昇。円は対ドルで157円台後半でもみ合っている。
9月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比2万9000人増と市場予想に届かなかった。米スワップ市場が織り込む今月の利上げ確率は2割程度に低下した。
米市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2.4%高となるなどハイテク株の強さが目立った。日本でも指数寄与度の大きいAI・半導体関連で買いが先行し、機械なども高い。
東海東京インテリジェンス・ラボの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、利上げ観測の後退で米ハイテク株が買われたことを織り込み、日経平均はAI・半導体関連がけん引して7万円を目指すと予想した。
一方、米長期金利上昇のドライバーが利上げ懸念から財政懸念に変わってきている可能性があると指摘。「中間選挙にかけてさらに金利高が進むリスクがあり、AI・半導体関連株は上昇基調を維持できない可能性がある」とも述べた。
債券
債券は先物や中長期債が小幅上昇(利回りは低下)。米長期金利が時間外取引で低下していることを受けて買いがやや優勢になっている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鬼沢拓也債券ストラテジストは「雇用統計を受けて米早期利上げ観測が若干後退したことが支援材料になっている」と語る。ただ、「日本市場は10年債と30年債の入札という供給イベントを控えており、上値は重い」と話した。
為替
円は対ドルで157円台後半でもみ合い。雇用統計は市場予想を下回ったものの米国経済の強さは変わっていないとの見方がドルを支える一方、当局による円買い介入への警戒感がドルの上値を抑えている。
SBI FXトレードの上田真理人社長は「雇用統計の中身はさほど悪くはなく、米経済は思いのほか堅調だ。原油価格の高止まりもありドルの強さは変わっていない」と語る。「米国が本気で円安を懸念しているため介入警戒感も強く、ドル・円は159円が遠い一方で、156円台では下値が堅い」と言う。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは5日のリポートで、国内外の債券市場の安定が回復されるかが焦点と指摘。ドル・円は「157円台中心の推移が続きやすそうだ」とみている。
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