ANAホールディングスは、傘下の全日本空輸の上級会員向けのクレジットカード「ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)」について、年間決済額が300万円未満の場合、混雑時には一部のラウンジを利用できなくする方針を明らかにした。

SFCは、上級会員の資格を得た顧客との関係を長期的に維持する仕組みとして機能してきた。会員数は2019年比で約1.5倍に増える一方、カードの利用金額は年々縮小している。ANAは会員の囲い込みを維持しながら、ラウンジなどのサービス品質をどう確保するかという課題に直面している。

Photographer: Kentaro Takahashi/Bloomberg

発表によると、混雑時に入室できなくなるのは国内線の「ANA LOUNGE」。混雑緩和に向け、対象となる国内線ラウンジには将来的に事前予約制を導入する。一方、国内線の共用ラウンジや成田空港の「ANA ARRIVAL LOUNGE」、国際線で同社が運営する羽田、成田、ホノルルのラウンジはこれまで通り利用できる。

ANAは4月、28年4月からSFCに年間のANAカードとANA Payの決済額に応じて2つの区分を設定すると発表した。年間決済額300万円以上の「SFC PLUS」ではラウンジを含め各種サービスを維持する一方、300万円未満の「SFC LITE」ではラウンジを利用できず、スターアライアンスの資格もシルバー会員に変更する内容だった。

この発表を巡っては、SNSでは「改悪」などとする批判の声が相次ぎ、ANAは6月に見直しを検討すると表明していた。今回の方針では、300万円未満でもラウンジ利用を全面的に制限せず、混雑時に対象を絞る。

ANAによると、SFC会員の4割は年間利用額が100万円未満で、約3割は50万円未満。カードの利用金額が年々縮小する一方、会員数は毎年増加しているという。

ANAは搭乗実績などに応じて「ブロンズ」、「プラチナ」、「ダイヤモンド」の3段階の会員サービスを設けている。プラチナ、あるいはダイヤモンドの資格を得た会員はSFCに申し込むことができ、入会後は年会費を払うことでラウンジや優先搭乗などのサービスを継続して利用できる。

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