片山さつき財務相は25日、高市早苗首相は金融緩和や財政拡張を志向するリフレ派ではないとの見解を示した。日本銀行の独立性を尊重しているとも述べ、財政運営や金融政策への影響を巡る投資家の懸念を打ち消した。

片山氏はブルームバーグのインタビューで、高市首相から自身が「リフレ派ではない」と海外投資家に説明するよう言われており、「そこは誤解がないようにしたい」と強調。その上で、「中央銀行の独立性を非常に尊重している」とも述べ、日頃の政策運営は日銀に任せていると付け加えた。

片山氏は同日、ベッセント米財務長官の相談相手としても知られる著名投資家スタンレー・ドラッケンミラー氏と面会した際、「高市政権にはリフレ派がいる」と米国の一部で認識されていると伝えられたという。

Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

市場動向を巡っては、足元の金利上昇について「ブームは永久には続かない」と指摘。背景には世界的な金利上昇傾向があり、民間部門の資金需要の強まりを反映した側面があるとの見方を示した。金利上昇は貯蓄から得られる利子収入が増えるため、日本の家計に恩恵をもたらす可能性もあるとした。

その上で、日本の国債管理政策は市場参加者と丁寧な対話を通じて行っていることから、国債は「市場に全部吸収されると思っている」との見方を示した。

片山氏の発言には高市政権がリフレ政策を志向しているとの見方を打ち消すとともに、円安や金利上昇をけん制したい意向がにじむ。24日には長期金利が一時3.075%に上昇。米金利上昇の影響を受ける形で、1996年以来の高水準を更新した。金利上昇は利払い費の増加にもつながり、財政運営を圧迫する恐れがある。

城内実経済財政担当相も同日午前の閣議後会見で、日本経済の現状について金融緩和と機動的な財政出動を行うリフレーション政策の局面ではないとの認識を示した。

日銀は18日の金融政策決定会合で利上げを決めたが、政策委員9人のうち2人が反対したことなどが円売り材料となった。植田和男総裁は会見で、「政策の局面が変化した」とし、利上げ継続へタカ派姿勢を一段と鮮明にしたが、円安基調は続いている。

円安傾向が続く為替市場では、過度に投機的な動きについて「断固たる措置を取る」とこれまでも表明していると強調。高市、トランプ両政権下では「行動をとることに躊躇(ちゅうちょ)しないとまで言っている」と話した。

片山氏は同日午前の会見で、現地時間22日にニューヨークで行われた日米首脳会談で、「トランプ米大統領から円安への懸念が示された」ことを明らかにした。

年末にかけての来年度当初予算の編成では、防衛費の増加も焦点の一つとなる。片山氏は中国の動きに触れながら、自国を守るために足りないところがあると指摘。防衛費は増加するとの見方を示す一方、金額ありきの考え方ではないとも述べた。

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