日本自動車工業会は17日、AIの進化に伴うサイバー攻撃などの脅威に対し自動車業界としてどう対応していくかについて協議を始めたと明らかにした。

自工会にはトヨタ自動車など国内の四輪車・二輪車メーカーが加盟する。次世代モビリティ委員会で委員長を務める山本圭司氏(トヨタのデジタル情報通信本部長)は記者会見で、最先端の高性能AIの出現に伴い「AIによる脅威はずいぶん高まっている。だから自工会の中でも議論を始めている」と述べた。

自動車の列(マレーシア、8月)

車両のハッキングを防ぐ仕組みや開発過程での機密性向上に加え、AIを使った分析で車の脆弱(ぜいじゃく)性が特定されるリスクへの対応など、議論を始めているという。

AIを巡っては、開発速度と安全対策を巡る議論が活発化している。米アンソロピックの元研究者が企業側がリスクを軽視していると訴え、開発者たちはAIが人類を全員殺す可能性を懸念しているという表現で警鐘を鳴らしたのがきっかけだ。

自動車業界では運転支援・自動運転技術や次世代車「ソフトウエア・ディファインド・ビークル(ソフトウエア定義車両、SDV)」の普及に伴い、車両におけるAIの役割拡大が拡大している。

自工会の安全技術・政策委員会の委員長を務める赤石永一(日産自動車チーフ・テクノロジーオフィサー)は、自動車業界におけるAIの活用に当たっては安全性をどう担保するかは「1つの重要なテーマになる」との見方を示した。その上で、「AIそのものを使わないということは決してない」とし、AIを活用しながら車両の自律性を高めると同時に、安全性の確保を両立することが重要だと述べた。

また、自工会の同日の会見では自動運転を巡り、インフラ、社会基盤の整備、技術の市場浸透の3領域で加盟各社で協調して取り組む方針も示された。赤石氏によると、その取り組みの一環として、各社の自動運転車の遠隔支援システム、渋滞や渋滞などの公的な交通情報などを包括的に含有する「情報管制プラットフォーム」の構築を目指すという。

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