サウジアラビア政府は、国内の石油パイプラインがイラクから飛来したドローンによる攻撃を受け、予防的に操業を停止したと発表しました。

サウジアラビア政府は11日、東部の油田地帯から紅海沿岸までを結ぶ「東西パイプライン」が10日朝、複数回の攻撃を受けたと発表しました。

攻撃に使われたドローンは、隣国イラクから発射されたとしていて、「東西パイプライン」は安全確認のため予防的に操業を停止したということです。

10日に撮影されたパイプライン付近の衛星画像では黒い煙が上がっているのが確認できます。

サウジアラビア側は現時点では報復を行わず、イラク政府に対し、領内からサウジアラビアや周辺国への攻撃が繰り返されないよう、対策を取る機会を与えるとしています。

一方、イラクのザイディ首相は、調査の結果、南部ミーサーン県からドローンが発射され、サウジアラビアを攻撃したことが確認されたと発表。さらなる調査を行うとしています。

イラク国内にはイランの支援を受ける複数の武装組織が存在していて、こうした勢力が今回の攻撃に関与した可能性も指摘されています。

また、GCC=湾岸協力会議のブダイウィ事務総長は、今回の攻撃を「危険なエスカレーションで、容認できない脅威だ」と非難。イラク政府に対し、領土が周辺国への攻撃の発射拠点として使われないよう、断固とした措置を取るよう求めました。

サウジアラビアの東西パイプラインは、ペルシャ湾岸の原油を紅海側へ運ぶことができ、ホルムズ海峡を通らない重要な輸送ルートで、世界のエネルギー供給へのさらなる影響が懸念されます。