フランスの極右野党・国民連合(RN)のバルデラ党首は、家計・企業への増税に断固反対すると表明した。巨額の財政赤字への対応が今後の予算協議の焦点になる見通しで、来春の大統領選を控え、同党のレッドライン(越えられない一線)を明確に示した格好だ。

バルデラ党首はイタリアのチェルノッビオで行われたブルームバーグTVとのインタビューで、「確実に言えることは、われわれが今回の予算で、フランス国民への増税に断固反対するということだ。この国は全体的な税負担が既に最も重い先進国の一つだ」と語った。

格付け会社フィッチ・レーティングスは今年8月、欧州第2位の経済大国フランスの格付け見通しを「安定的」に据え置く一方、財政赤字拡大と債務増加が信用格付け(現行は「A+」)引き下げにつながりかねないと警告した。世界的な債券利回り上昇と国内の政治的膠着(こうちゃく)を背景にフランスの財政状況への監視の目がますます厳しくなっている。

ルコルニュ首相率いる少数内閣は、2027年度政府予算案の9月末の国民議会(下院)提出に向け準備を進めており、左派連合と中道連合、RNの極右勢力に分裂する議会で、予算協議がスタートする。マクロン大統領を支える中道連合の少数内閣は過去2年の間に議会の不信任で相次いで総辞職に追い込まれた。大統領選を控える政治的インセンティブも働き、妥協の余地はさらに狭くなる。

バルデラ氏(30)は「企業増税にも断固反対する。成長への影響は著しく、今後も極めて甚大な影響が予想されるためだ。それが今回の予算協議でのわれわれの『レッドライン』になるだろう」と述べ、「5年間責任をもって取り組みたい予算ビジョンと財政軌道」をRNが10月に発表する見通しだと明らかにした。

フランスの次期大統領選は来年4月18日に第1回投票、上位2人の候補による決選投票が5月2日に実施される。RNから立候補を表明したマリーヌ・ルペン前党首は、過去数カ月にわたり全ての世論調査でトップに立つ勢いだ。

秘書給与の不正受給の罪に問われたルペン前党首に対し、今年7月の控訴審判決は有罪を再認定する一方、被選挙権の停止期間を仮執行済みの1年3カ月に短縮し、大統領選への出馬を妨げないとの判断を示した。現在2期目のマクロン大統領は連続3選禁止の規定で来年の選挙には出馬できない。

フランスの極右野党・国民連合(RN)のバルデラ党首が、ブルームバーグTVとのインタビューに応じた

原題:Bardella ‘Certain’ to Oppose Tax Increase in French Budget Fight(抜粋)

--取材協力:Caroline Connan、Samy Adghirni.

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