ロシアのシルアノフ財務相とベッセント米財務長官が、米ノースカロライナ州アッシュビルで開かれている20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に合わせて会談した。ロシア政府が8月31日、声明で明らかにした。

声明によると、両氏は二国間の金融面での協力やG20内での連携について協議した。シルアノフ氏がG20会合に対面で出席するのは、ロシアのプーチン大統領が2022年にウクライナへの侵攻を始めて以来、初めて。

ウクライナでの戦争や西側諸国によるロシアへの大規模な制裁をめぐり米ロ関係の緊張が続くなか、経済政策を担うロシアと米国の政府高官によるハイレベルの接触は異例だ。

今週のG20会合にシルアノフ氏が出席したことに、欧州当局者からは反発の声が上がった。ドイツのクリングバイル財務相は、自身を含む各国の財務相らが、恒例の集合写真にシルアノフ氏と一緒に収まることを拒んだと明らかにした。

クリングバイル氏は声明で「ロシア不在のG20会合が4回続いた後、ロシア財務相が再び出席したこと自体、正常化を図る動きがあることを示している。われわれはなおさら、これに抵抗しなければならない。現在、ロシアとは正常な状況にはない」と述べた。

また、ロシア財務相を招いたことについて「私はいら立ちを感じている。彼がここで普通の客のように迎えられることはないと、米国側には明確な姿勢を示してほしかった」と述べた。

米財務省はコメントを求める取材に応じなかった。

シルアノフ氏は戦争を通じてロシアの財政運営を担い、国防費の大幅な増額や、制裁による経済への打撃を和らげる取り組みを進めてきた。ロシアと米国の経済関係が今後、幅広く改善する場合には、制裁や金融規制、凍結されたロシア資産へのアクセスなどが論点になる可能性が高い。

ベッセント氏は米国の対ロ制裁政策を担っている。米NBCニュースは米財務省の話として、ベッセント氏がシルアノフ氏と、トランプ大統領のウクライナ和平案について協議したと報じた。

トランプ政権は紛争終結に向けた米国の枠組みを前進させようとしている。ただ、交渉は打開に至らず、和平条件をめぐるロシアとウクライナの隔たりも依然として大きい。

原題:Bessent Meets With Russia Finance Chief at G20 Gathering(抜粋)

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