米国で近年続いていた飲酒率の低下に歯止めがかかりつつあることが、新たな調査によって示された。苦境にある蒸留酒業界にとって明るい兆しとなった。

20日に発表されたギャラップの調査によると、飲酒すると回答した人の割合は54%と、2025年の調査で記録した過去最低と同水準だった。前年までは3年連続で低下していた。一方、1週間当たりの平均飲酒量は前年の2.8杯から3.2杯へとわずかに増えた。

酒類業界は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降、飲酒率の持続的な低下で打撃を受けている。アルコールが健康に及ぼす悪影響への認識が高まり、一部の消費者は飲酒を控えるようになった。大麻由来成分テトラヒドロカンナビノール(THC)を含む飲料など代替品の普及に加え、家計の逼迫(ひっぱく)に伴う裁量的支出の減少も酒類消費を圧迫している。

ギャラップの調査によると、飲酒が健康に悪影響を及ぼすと認識する米国人の割合が高まっている。今年の調査では51%がアルコールは健康に悪いと回答した。この割合は20年以前の約20年間、30%を下回っていた。自分が飲み過ぎることがあると答えた人はわずか13%で、過去最低となった。

1939年からアルコール消費について調査を続けているギャラップによると、2023年時点で米国人の約62%が飲酒することがあると答えていた。最近の飲酒率低下は、性別や人種、年齢、宗教を問わずみられるようだ。

支持政党別で見ると、共和党支持者と無党派層では過去3年間でこの割合が低下したが、民主党支持者ではほぼ横ばいだった。

飲酒率の低下を受け、「ジャックダニエル」で知られる米ブラウンフォーマンやモルソン・クアーズ・ビバレッジ、ボストン・ビアなどでは近年、売上高が減少し、株価も下げている。

ギャラップの調査は7月1日から19日にかけて、全米の18歳以上1200人を対象に電話で実施した。

原題:US Alcoholic Beverage Consumption Stabilizes at a Historic Low(抜粋)

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