米商品先物取引委員会(CFTC)のセリグ委員長は20日、上院で審議が停滞しているデジタル資産市場構造法案が成立しなくても、暗号資産(仮想通貨)業界には市場構造を巡るルールが導入されるとの考えを示した。

セリグ氏はCFTC初のイノベーション諮問委員会の会合を前にブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「市場構造を整備することは非常に重要だ。ルールによって実現することも、法律によって実現することもできる」と述べた。

同氏によると、CFTCは暗号資産を巡る複数の規則案を検討しているが、いわゆる「クラリティー法案」の行方を見極めている。トランプ大統領が暗号資産で14億ドル(約2200億円)の利益を得たこともあり、この法案は倫理規定を巡り審議が滞っている。

セリグCFTC委員長が語る

同法案が成立すれば、デジタル資産業界を規制する主たる権限がCFTCに与えられる可能性がある。上院では9月半ばに手続き上の採決が予定されているものの、重要な争点がなお残っており、議員らの関心が11月の中間選挙に移る前に、可決に必要な票を確保するのが難しくなることも考えられる。

セリグ氏は、市場構造を巡る暗号資産の枠組みを定着させるには、法律の制定が「最も確実な方法」だとする一方、CFTCには現行法の下でも行動する相当な権限があると指摘した。「法整備の裏付けなしに、その権限を使ってルールを策定する必要があるなら、そうする」と語った。

セリグ氏はその後の委員会会合で、CFTCは「暗号資産市場」と呼ばれる新たなタイプのCFTC規制下のプラットフォームを検討しており、レバレッジ取引や証拠金取引を提供できる可能性があると説明した。民間セクターとも協議し、米国内で合法的に事業を展開する方法を検討しているという。

こうした措置により、人気があるものの、海外を拠点としている未登録のプラットフォームが米国で事業を展開する道が開かれ得る。

トランプ氏はホワイトハウスで19日に開かれたイベントで、急成長している分散型金融(DeFi)プラットフォーム「ハイパーリキッド」について、セリグ氏が「規制に完全に準拠した合法的な形」で米国内市場に参入させる方法を検討していると明らかにしていた。

原題:Crypto Will Get Rules One Way or Another, CFTC Head Says (2)(抜粋)

--取材協力:Nicola M White.

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