ハムザ・レムスーガー氏率いるヘッジファンド、アリニ・キャピタル・マネジメントは、信用関連の投資が裏目に出たことで7月に約8%の損失を出した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

英国を拠点とする同ヘッジファンドは、英自動車メーカーの持ち株会社アストン・マーティン・ラゴンダ・グローバル・ホールディングスの社債を保有していた。同社は先月、流動性を強化するため、ブラックロック傘下のHPSインベストメント・パートナーズと5億5000万ポンド(約1192億円)の資金調達契約を結んだ。この取引では、アリニが率いるグループを含む既存の債券保有者を迂回(うかい)する形となり、同社債の売りを招いた。

関係者によると、ヴァージン・メディアの損失に備えるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のエクイティー部分への投資も、損失の一因となった。非公開情報を理由に関係者は匿名で語った。

レムスーガー氏は欧州で最も注目度の高いクレジットトレーダーの1人で、大規模かつ確信度の高い投資を行うことで知られる。その結果、同氏のファンドではしばしば利益も損失も大幅になる。以前勤務していたクレディ・スイスでは、リスクの高い社債を対象に大型取引を手掛けた。2021年に同行を退社し、翌年にアリニを設立した。

経営不振に陥った欧州企業の債務再編を巡る競争が激しさを増し、アリニは有力プレーヤーに成長。運用開始以来のリターンは70%に達している。ただ、ブルームバーグが確認した投資家向け資料によれば、昨年9月から運用成績が悪化し始め、2025年の最後の4カ月はいずれも損失を計上した。

アリニの担当者はコメントを控えた。

今年7月に大幅な損失を出す前の時点でも、旗艦ファンドの年初来リターンは6月末まででわずか1.37%だった。ブルームバーグがまとめたデータによると、欧州のレバレッジドローンの7月のリターンはわずか0.09%と、3月以来の低水準だった。

関係者の1人の話では、アリニのマスターファンドは今月20日までに3.5%上昇した。また、市場の混乱局面や個別設計の資金調達パッケージに重点を置くクレジット・オポチュニティーズ・ファンドは、年初来で12.5%上昇した。

スクエアポイント・キャピタルなどの投資家が出資するアリニの運用資産は210億ドルに達している。

原題:Lemssouguer’s Hedge Fund Loses 8% in July on Soured Credit Bets(抜粋)

--取材協力:Irene Garcia Perez、Erin Fuchs.

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