(ブルームバーグ):ロンドン金属取引所(LME)で17日、銅相場が一時1.7%高の1トン=1万4396ドルとなり、過去最高値の1万4527.50ドルに迫る水準となった。週ベースでは7週連続上昇している。
LMEでは、銅の現物価格が一時、3カ月先渡し価格を1トン=543.50ドルとなり、2021年の大規模な需給ひっ迫以来のスプレッド(価格差)に拡大した。現物価格が先物価格を上回る「バックワーデーション」は、目先の需要が供給を上回っていることを示す典型的な状態だ。
銅相場は今年に入り約16%上昇している。トランプ米政権による関税を見越し、大量の銅が米国に流入したことにより、他地域で供給が減少しているためだ。同時に、投資家の間では、エネルギー転換を背景とした旺盛な需要という長期的なテーマに加え、業界で新たな鉱山の発見や開発資金の確保が大きな課題となっていることも注目されている。
BNPパリバの金属戦略責任者、デービッド・ウィルソン氏は、ロンドンの銅相場が1月に付けた過去最高値を上回る可能性があるとみている。同氏は「買われ過ぎの領域に入りつつあるが、これほど需給がひっ迫している現状では、それがどれほど意味を持つのか分からない」と語った。
LMEが把握する銅在庫は20万トン強まで減少し、2月以来の低水準となった。バックワーデーションの急拡大は、市場で需給ひっ迫が起きている可能性を示している。価格下落を見込んで売り持ちにしている投資家が、上昇した価格で契約を買い戻すか、受け渡しに必要な現物の銅を急いで確保せざるを得なくなる状況だ。
LMEで取引が最も集中する毎月第3水曜日の受渡日を目前に控え、売り持ちのトレーダーへの圧力は一段と強まる可能性がある。
在庫の偏在
世界全体の銅在庫は特に少ないわけではなく、米国に集中している。トランプ大統領が精製銅に関税を課すとの見方から、商社が米国への銅輸送を進めた結果、銅の在庫はLMEの倉庫網の外にある。中国の需要も特に強いとはみられていない。
銅関税を巡っては、米商務省が勧告を行う期限から約7週間が経過しても発表がなく、市場の予想は定まらずにいる。一方で、米国への銅の流入は続いている。
現物と3カ月先物の価格差が急拡大する中、市場の関心は、中国からさらに銅が出てくるかどうかに移っている。極端なバックワーデーションや一時的な供給ひっ迫が起きた際は、中国からの供給が増えることが多い。
BNPのウィルソン氏は、「通常なら、中国からLMEへの銅の持ち込みが増えると予想するところだ。だが、実質的に米国へ銅を輸送できるのに、なぜLMEに持ち込むのかという問題がある」と指摘した。
原題:Copper Squeeze Builds in London as Futures Advance Toward Record(抜粋)
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