ホンダは6日、今期(2027年3月期)の営業利益計画を上方修正した。市場予想は下回った。

通期営業利益計画はこれまでの5000億円から6500億円に引き上げた(市場予想は6763億円)。為替前提を円安方向に見直したことなどが寄与した。

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日系自動車メーカー各社は歴史的な円安による追い風を受ける一方、イラン戦争や原材料高上昇が利益を圧迫する要因となっている。ホンダは電気自動車(EV)戦略見直しに伴い前期に計上した巨額の赤字に加え、今期も追加損失を想定する。7月に発生した熊本地震の影響で国内の二輪や四輪工場の稼働停止が続いており、厳しい事業環境は当面続くと見込まれる。

ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生シニアアナリストは、第2四半期以降はEV関連費用の計上があるため第1四半期ほど「高水準の利益は続かないだろう」と述べた。それでも第1四半期の好調なスタートや保守的な為替前提を踏まえれば、通期営業利益が計画を上振れする可能性は十分にあるとの見方を示した。

ホンダの課題だった四輪事業の収益性改善が利益を押し上げたとも指摘。「従来から進めてきた体質改善の効果が表れている」と評価した。

ホンダは今回、これまで1ドル=145円としていた今期の為替レート前提を同155円に見直した。ホンダによると、1円の円安は同社の年間利益を約100億円押し上げる効果がある。

四輪事業の販売台数は339万台としていたこれまでの計画を据え置いた。4-6月期(第1四半期)は中国を中心としたアジアの不振により78万6000台と前年同期の83万9000台から減少した。

ホンダの川口正雄最高財務責任者(CFO)は決算会見で、中国では原油高の影響で電気自動車を含めた新エネルギー車への転換が加速しており、ホンダが得意とする内燃機関車の市場が想定よりも劇的に縮小していることなどが低迷の背景にあると説明した。商品ラインアップ拡大に努めているが、「結実してマーケットに出せるのがあと1、2年はかかるので、ここ数年はちょっとしのぐ時期だと思っている」と述べた。

ホンダは熊本地震で取引先が被災したことに伴い、四輪車を生産する埼玉製作所(埼玉県寄居町)と鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)について19日まで休止することを明らかにしている。川口氏は複数の部品供給について確認中だとした上で、被災した取引先のAstemo(アステモ)からのダンパー供給に影響が出ていると明かした。

地震による影響台数については現時点で分からないが、ホンダを「大きく揺るがすようなことにはならない」との見方を示した。

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