高市早苗政権は5日の臨時閣議で、食料品にかかる消費税率の引き下げを決定した。来年4月から2年間、8%から1%に減税する。市場の信認と直結する財源確保策が課題となる。

高市首相は7月30日、消費税率の引き下げと給付を組み合わせて、実質負担ゼロとする方針を示した。2年間の減税後は税率を「私が責任をもって確実に戻す」と述べ、経済状況次第で減税を継続する「景気条項」は盛り込まないとした。

消費税は1989年の導入以降引き下げられたことがなく、どこまで消費者の負担感が軽減するかや、外食産業への影響など、読み切れない点も多い。年間約5兆円の財源確保は市場の信認を得るためにも不可欠だが、政府は赤字国債に頼らないとする以外、具体策を示していない。

高市早苗首相

消費減税を含めた高市首相の経済政策は、市場で財政悪化要因として意識されやすい。4日の債券市場では、低調な国債入札結果を受けて10年債利回りが一時2.87%まで上昇した。金利動向に加え、日米両政府が協調介入して円安是正に踏み切った為替にも目配りした政策運営が求められる。

消費減税は高市首相が「悲願」としてきた政策だ。中低所得層を支援する「給付付き税額控除」を2029年度に導入するまでのつなぎ措置として、これまで超党派の国民会議で議論を続けてきた。

ただ、国民会議では減税について各党が一致することはなく、政府・与党案として取りまとめることとなった。9月に与党の税制改正大綱を決め、秋の臨時国会に関連法案を提出する見通しだ。

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