(ブルームバーグ):中国のAIスタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)は第2回資金調達ラウンドで出資を検討している投資家に対し、資金調達を当面見合わせると伝えた。事情を知る複数の関係者が明らかにした。数日前、創業者の梁文峰氏による米中AI競争を巡る発言とされる内容がインターネット上で拡散された。
非公開協議について話すため匿名を条件に語った関係者によると、同社は一部の出資予定者に対し、予定していたように数日以内に投資契約を締結することはないと口頭で伝えた。今後、改めて資金調達手続きを再開する可能性もあるという。今回、資金調達を見合わせた背景には、6月に完了した70億ドルの資金調達ラウンドの際、梁氏が出資者に語った内容を巡るネット上の報道に、同氏が不満を募らせていたこともあるという。
ブルームバーグは、梁氏が身元不明の関係者らと開いた会合の記録とされるこれらの投稿について、真正性を確認していない。第一財経など中国メディアは今週、同氏がAI開発におけるエヌビディア製半導体への依存や、中国のAI技術が米国に比べて依然として後れを取っていることについて語ったと報じた。DeepSeekはこの記録や資金調達についてコメントを求める電子メールに現時点で回答していない。
交渉はなお流動的で、同社が資金調達を進める判断を下す可能性も残されている。今回の資金調達で出資を検討する全ての投資家に対し、同社がこうした方針を伝えたかどうかは明らかになっていない。今回の交渉は、DeepSeekがテンセント・ホールディングス(騰訊)や寧徳時代新能源科技(CATL)などの出資を受け入れ、過去最大規模となった初回の資金調達を完了してからわずか数週間後に始まった。
DeepSeekは追加の資金調達で少なくとも100億元の調達を目指していたが、参加する投資家の数によっては最終的な調達額はさらに膨らむ可能性があった。ブルームバーグ・ニュースはこれまでに、同社が今回の資金調達で少なくとも4800億元(約11兆4800億円=約710億ドル)の企業価値(プレマネー評価)を目指していると報じていた。これは初回の資金調達で付いた約500億ドルの企業価値を上回る水準だ。
同社は新規株式公開(IPO)の準備にも着手しており、早ければ年内にも申請する可能性がある。実現すれば、中国のテクノロジー業界にとって画期的な上場となる可能性がある。
DeepSeekは、中国が世界のAI市場で競争力強化を目指す中核企業の一つとみられており、出資を検討する投資家から高い関心を集めている。同社は昨年、少ない計算資源で最先端かつ高効率のAIモデルを構築できることを示し、業界に衝撃を与えた。この成果は、先端半導体に対する米国の輸出規制にもかかわらず、中国企業がシリコンバレーの有力企業と競争できることを示した。
DeepSeekは現在、計算能力の拡充を含む積極的な事業拡大計画を支えるため、追加の資金調達を目指している。世界各地のAI開発企業は、AIサービスの学習や運用に必要なデータセンター基盤を確保するため、相次いで契約を結んでいる。
原題:DeepSeek Said to Tell Backers of Funding Pause After Viral Posts(抜粋)
--取材協力:Kevin Whitelaw、Rebecca Smith.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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