(ブルームバーグ):米司法省は20日、ハーバード大学が奨学金などの学資援助制度の一部で米国市民を排除している疑いで新たな調査を開始したと発表した。
調査では、中国からの寄付と引き換えに、中国人留学生が学資援助制度を利用できるようにしていた疑いがあるとしている。
トランプ政権がハーバード大への圧力を強める動きの一環だ。ハーバード大は昨年以降、数十億ドル規模の連邦資金凍結を巡って政府と法廷で争っている。今回の調査では、キャンパス内の反ユダヤ主義や入学選考での人種差別、教員採用での政治的な偏りといった問題に加え、海外との学術連携も調査の対象となった。
ディロン司法次官補は声明で、「大学は連邦資金を受け取りながら、外国からの寄付を受け、米国市民を意図的に排除する学資援助を行うことは許されない」と述べた。
司法省が学資援助の支給で差別があったと認定すれば、ハーバード大は連邦政府からの数十億ドル規模の研究費や学生向け学資援助を受けられなくなる可能性がある。
ハーバード大の広報担当者ジェイソン・ニュートン氏は声明で、「寄付について法令で義務付けられた報告を行っている。また、公民権法第6編に基づく法的義務に従い、学資援助の配分に当たり、人種や民族、国籍に基づく違法な差別は行っていない」と表明。「司法省から届いた書簡を精査しており、これらの問題について政府と協議する」とした。
今回の措置は、米国の大学、とりわけハーバード大に対する中国の影響力について、政権が警戒を一段と強める可能性を示している。ルビオ国務長官は昨年、中国の団体との学術連携が制裁違反に当たる可能性があるとして、ハーバード大の調査を求めた。
今回の調査は、外国からの寄付に関する詳細な報告を政府が監査した結果に基づく。こうした報告はトランプ米大統領が昨年の大統領令で私立大学に義務づけた。
連邦政府のデータによると、ハーバード大は1986年から2026年までに海外から約45億ドル(約7300億円)の資金提供を受けており、全米の大学で最も多い。このうち中国からの資金は6億3000万ドル超で、国別では最大だった。
原題:DOJ Probes Harvard Financial Aid, Alleging China Donor Influence(抜粋)
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