(ブルームバーグ):激しい下痢を引き起こす危険な寄生虫によるサイクロスポーラ症が米中西部で広がっている。連邦保健当局が感染源の特定を進めている。
症例数が最も多いミシガン州では、9日時点での累計が1251症例となり、前日から26%増加した。主に州南東部に集中している。保健当局の報道担当者によると、隣接するオハイオ州でも、360を超える症例が確認されている。
ニューヨーク州やイリノイ州など他の州でも感染が広がっている。ニューヨーク市では5月1日以降、273症例が確認された。
非営利団体「パラサイツ・ウィズアウト・ボーダーズ」の会長で感染症専門医のダニエル・グリフィン氏は、「1000人を超える症例となると、診断を受けていない人がさらに多くいると考えられる」と話す。
米疾病対策センター(CDC)によると、この病気は数日間から数カ月間にわたって頻繁に水様性下痢を引き起こすことがある。食品や水を汚染することがあるサイクロスポーラと呼ばれる微小な寄生虫の摂取によって感染する。米国での集団感染は通常、バジル、パクチー、レタス、ラズベリーとの関連があるほか、国外で感染した症例に由来することもある。
グリフィン氏によると、激しい下痢が続くこともあり、健康な人でも感染する可能性がある。通常は、人から人へ主に間接的な経路で感染するという。例えば、感染者によって汚染された食品を介して広がる可能性がある。
ミシガン州では通常、年約50件の感染が確認される。6月22日以降に急増しているため、医師らは、共通した感染源があるとみている。CDCは米食品医薬品局(FDA)と連携し、感染源の特定と感染拡大の抑え込みを進めている。
CDCは6月16日以降、集団感染に関する全米の最新情報を公表していない。当時は17州で145症例が確認されているとしていた。7月1日には、複数州で同一の集団感染を裏付ける証拠はないと発表した。一方、医師らは、全米の実態をかなり過小評価していると指摘している。
CDCによると、抗菌薬による治療を受けなければ、病気は数日から1カ月余り続くことがある。食欲不振や体重減少、吐き気、腹部のけいれんなどの症状は、一度治まっても繰り返し再発する恐れがある。
グリフィン氏によれば、胃腸の不調が数日以上続く場合は医療機関を受診し、症状がある間は十分な水分補給を続けるべきだという。幼い子どもや高齢者は入院が必要となる可能性が最も高いという。
CDCによると、感染予防には、ふん便で汚染されている可能性のある食品や水を避け、農産物を扱う際には十分注意することが最も重要だという。
ミシガン州保健当局は、調理や切り分け、食べる前には果物や野菜を流水でよく洗い、硬い果物などはブラシでこすり洗いをするよう勧めている。
原題:Parasite Causing Severe Diarrhea Spreads in Midwest, NYC (3)、Parasite Causing Severe Diarrhea Spreads in Midwest, NYC (1)(抜粋)
--取材協力:Annika Inampudi.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.