(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は1日、中東情勢やそれがインフレに与える影響を巡る不確実性が残っていることから、今後2回の金融政策決定会合でどのような対応が必要になるかについて判断を保留していると述べた。
ナーゲル氏は、原油価格の下落幅は「間違いなく予想外だった」としつつも、その動きがどの程度持続するのかや、米国とイランの和平合意の先行きについて、なお見極める必要があると慎重な姿勢を示した。
ナーゲル氏は「今後の利上げについて推測するつもりはない。7月と9月の会合については選択肢を残しておく。勝負はまだ決まっていない」と語った。
ECB当局者らは、6月に2023年以来の利上げを実施した後、インフレ率を目標の2%へ戻すために追加の金融引き締めが必要かどうか、いつ実施すべきかを検討している。市場では、米イランの和平に向けた協議の進展で原油価格がすでに大きく下落しているにもかかわらず、年内にあと1回利上げされるとの見方が織り込まれている。
ECB当局者らは、イラン戦争の影響が物価上昇圧力を長期間高止まりさせるほど大きく、6月の利上げは正当化されると主張している。一方で、7月と9月の政策委員会会合の見通しについては、発言を控えている。
6月時点のECBの見通しでは、より穏やかなシナリオでも、基調的な物価上昇圧力は少なくとも2028年まで目標を上回る水準で推移すると示されていた。
ナーゲル氏は「第一段階の影響がより強く表れる状況になれば、第二段階の影響も生じる可能性が高まり、その場合には賃金も反応するだろう。ただし現時点では、そのような反応は見られない」と語った。
原題:ECB’s Nagel Says He’s Keeping Options Open for Next Two Meetings(抜粋)
--取材協力:Fabrice Obrist.
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