(ブルームバーグ):スイス食品大手ネスレは、チョコレート菓子「キットカット」のレシピを欧州で変更する。サクサク感を高め、「ヘーゼルナッツ風味」を加える。ただ、カカオ価格の高騰が理由ではないとしている。
キットカットは世界で最も人気のあるチョコレート菓子の一つ。今回のレシピ変更は、欧州の大半で2027年9月に予定されている。これまで甘い菓子を選ぶ際にキットカットを手に取らなかった消費者を引き付ける狙いだ。
キットカット担当グローバルブランドマネジャー、ルーヴェン・ロッホミュラー氏は、スイスのヴヴェイで開かれたネスレの年次メディアイベントで、「カカオの割合は減らさないが、キットカットに『第三の層』を加え、より複雑な味わいを持たせる」と述べた。
ロッホミュラー氏によると、ネスレは長い間、通常のキットカットでウエハースを包むミルクチョコレートの味は、ダークチョコレートを好む消費者の嗜好(しこう)とは相いれないと考えてきた。今回のレシピ変更により、ミルクチョコレート派とダークチョコレート派の双方を満足させられる商品になるという。
英国と米国
英国の消費者向けには変更はない。ネスレの菓子・スナック部門責任者リベラート・ミロ氏によれば、英国では「焦がしキャラメル」の風味が好まれ、現在のレシピは「既に完璧」だという。
米国では、キットカットは米チョコレートメーカーのハーシーが製造・販売している。ハーシーは今年、キットカットのレシピを27年に調整し、「よりクリーミーな味と食感」にすると発表した。
チョコレートメーカー各社は近年、カカオ価格の記録的な上昇への対応を迫られてきた。チョコレート好きの消費者の負担も急増している。これを受け、一部メーカーは製品に含まれるカカオの量を減らしている。
スイスのチョコレートメーカー、バリー・カレボーは以前、地政学的混乱とエネルギー価格の上昇が、過去5年間で約50%の価格上昇を吸収してきたチョコレート市場の見通しに、なお影を落としていると指摘していた。
それでも、ネスレのフィリップ・ナブラティル最高経営責任者(CEO)は6月初め、コーヒーとカカオの価格高騰は和らぎつつあると述べた。
ネスレがこれまで試みてきたキットカットの変更は、必ずしも成功していない。過去には2年の開発期間を経て、牛乳の代わりにコメ由来の原料を使用した植物由来の「キットカットV」を発売した。ただ、通常のキットカットより価格が高く、その後、大半の国で販売を終了している。
原題:Nestle to Change KitKat Recipe in Europe to Make It Crispier (1)(抜粋)
--取材協力:Stuart Biggs.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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