サッカーワールドカップで決勝トーナメント進出を逃した韓国代表。きょう、「怒号」が飛び交うなかでの帰国となりました。国民の怒りは収まっておらず、韓国政府はサッカー協会に対して特別監査に乗り出す方針です。
「洪明甫(監督)は出て行け!」
きょう未明、怒号とヤジが飛び交い、異様な空気に包まれた仁川国際空港。サッカーワールドカップで決勝トーナメント進出を逃した韓国代表チームの帰国です。
記者
「ファンに一言お願いします」
洪明甫監督は責任を取り辞任。本来行われるはずだった「帰国セレモニー」は、急きょ中止へと追い込まれました。
ファン
「原因を考えなければなりません。なぜ、誰がそんな監督を選んだのか」
「すべての責任を選手たちが負っているようで、とても心が痛みました」
かつてない怒りを爆発させているのが、韓国代表の公式サポーター「赤い悪魔」です。
赤い悪魔のSNSより
「私たちは真心を捧げ、結局、バカになってしまいました。(洪明甫監督は)国民の前にひざまずいて、サッカー界を永遠に去らなければならない。2026年、韓国サッカーが消えた日です」
なぜ、これほどまで怒りが広がっているのか。監督らを批判していた李在明大統領の言葉にそのヒントがありました。
韓国 李在明 大統領
「能力よりも“身内を重視”し、無能な人を指揮官に選べば結果は明らかだ」
大統領が指摘した「身内重視」。現地メディアは、サッカー協会のトップ、鄭夢奎会長と洪監督はともに名門「高麗大学」の先輩・後輩で、密室で選ばれた「派閥人事」だったと報じました。
そのプロセスをめぐっては、洪監督が就任した2年前から国会で厳しく追及されています。
共に民主党 ヤン・ムンソク議員
「監督を選ぶのに不正をしてもいいのですか?」
共に民主党 チョ・ゲウォン議員
「不公正な手続きで任命された場合、辞任する意思がありますか?」
洪明甫 監督
「この問題を理由に辞任するつもりはありません。もちろん私も成績が良くなければ、いつかは解雇されるでしょう」
当時の政府の調査では、監督を選ぶ手続きが事実上「形骸化」していたことが明らかに。警察は現在、職権乱用などの疑いでサッカー協会会長らの捜査を進めているほか、韓国政府も「惨たんたる失敗の真相を把握するため」として、協会の特別監査に乗り出す方針です。
市民
「今回の監督選任も適切な選任過程だったか示す必要がある。サッカー協会のすべての内部を徹底的に調査すべきです」
「サッカー協会にも問題があると思うが、政府が介入するのは少し適切ではない」
過酷な競争社会を背景に、「プロセスの公平さ」を重んじる韓国の人々。サッカー界の波紋は当面、収まる気配がありません。
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