(ブルームバーグ):野村ホールディングスとソニーグループは23日、アジア発の起債ラッシュに加わった。今週は日本企業による外債での資金調達が相次ぎ、今年最大級の起債週間となる見通しだ。
NTTの金融子会社NTTファイナンスも米ドル、ユーロ、英ポンド建ての社債発行を準備しており、23日から投資家向け説明会を開始する。匿名を条件に事情に詳しい関係者が明らかにした。投資適格企業の社債プレミアム(国債に対する上乗せ利回り)がドル建て債市場で1月に付けた20年ぶりの低水準付近で推移する中、各社は良好な起債環境を背景に外債市場での資金調達に動いている。
日本では合併・買収(M&A)ブームにより資金調達需要が拡大し、国別で見ると日本の企業は外債市場でアジア最大の発行体グループとなっている。1990年代初頭の日本の不動産バブル崩壊のような、長期の不動産不況に直面する中国を上回った。
ブルームバーグがまとめたデータによると、日本の発行体による外債市場での起債件数が1週間で5件を超えるのは4月以来となる。

円相場が対ドルで約40年ぶりの安値に接近する中、企業はドル建てで起債し調達資金を円転することで、規模の小さい国内社債市場より多額の資金を確保できる可能性がある。
一方、日本銀行は16日の金融政策決定会合で政策金利を31年ぶりの高水準となる1.0%程度に引き上げた。国内の国債市場ではボラティリティーが高まっており、企業にとって海外市場での起債の魅力が増している。
SMBC日興証券の吉川毅シニアクレジットアナリストは「日本は利上げ局面にあり、国内での調達コスト上昇圧力は当面続く」とし、「日本企業による外債発行の動きは少なくとも今後1年程度続く可能性がある」との見方を示した。
自動車部品メーカーのデンソーは22日に5億ドル(約800億円)のドル建て社債を発行した。一方、トヨタ自動車は2本立てのサステナビリティー債の発行を通じて10億ユーロ(約1800億円)を調達した。NTTファイナンスは昨年7月、日本企業として過去最大規模の外債を発行し、約180億ドルを調達。今年も2月の起債に続き、再び外債発行に踏み切る。
今週の日本企業による起債ラッシュには季節的な要因もある。この時期に開催される株主総会で各社が資金調達計画を固めるためだ。
(第5-7段落に背景やアナリストのコメントを追加し更新します)
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