(ブルームバーグ):日本銀行が23日発表した生鮮食品と政府の物価高対策などの特殊要因の影響を除いた消費者物価は、5月に前年比2.7%上昇した。20カ月連続で日銀が目標とする2%以上となり、市場に広がる年内の追加利上げ観測を支えそうだ。
前月の2.8%上昇からは伸びが縮小した。総務省が19日公表した5月の生鮮食品を除いた消費者物価(コアCPI)は1.4%上昇と前月から伸びが横ばいで、日銀目標を4カ月連続で下回っていた。
日銀は16日の金融政策決定会合で、政策金利を31年ぶりの高水準となる1.0%程度に引き上げた。声明文では、基調的物価が2%に近付いている中で、緩和的環境を踏まえて利上げ路線の継続を表明。原油高の価格転嫁などで基調的物価が2%目標を超えて上振れていくリスクにも言及した。今回の結果は日銀の想定内の動きと言える。

特殊要因を除いた物価指標は、物価高対策や原油高などで短期的に振れやすくなっている消費者物価の基調を補足するため、3月から公表を開始した。日銀は従来から「消費者物価のコア指標」として、価格変動が大きい上下10%の品目を除いた「刈り込み平均値」などを試算値として公表してきた。

5月の刈り込み平均は1.5%上昇と前月から伸びが横ばいだった。価格上昇率の高い順にウエートを累積して50%付近にある品目の価格変化率を示す「加重中央値」が0.7%上昇、品目別価格変動分布で最も頻度の高い価格変化率を示す「最頻値」が1.1%上昇。いずれも前月から伸びが拡大した。
氷見野良三副総裁は19日の国会答弁で、中東情勢を受けた供給ショックであっても、幅広い財・サービスに物価上昇が波及し、基調的物価の押し上げにつながる場合は、「持続的な物価安定の実現に向けて、金融政策で必要な対応を検討する必要がある」と語った。
ブルームバーグが6月会合後の17日に実施した緊急のエコノミスト調査によると、次の利上げのタイミングについて、最多は12月の52%で、次いで10月が36%となった。9月の2%を合わせ、年内利上げの予想が90%を占めた。連続利上げとなる次回7月の見方はゼロだった。
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