(ブルームバーグ):ソニーグループが米投資適格社債市場で前回資金調達したのは初代「プレイステーション(PS)」が販売されていた時代だった。それから約30年、ドル債市場への復帰を準備している。
ソニーGは23日、5年債と10年債の需要調査を開始し、スプレッド(米国債に対する上乗せ金利)参考水準をそれぞれ70ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)程度、90bp程度とした。事情に詳しい関係者が非公開情報であることを理由に匿名を条件に明らかにした。主幹事はBofA証券とモルガン・スタンレー。米国時間同日に条件決定する予定だ。
ソニーは米証券取引委員会(SEC)への届け出で、今回の起債による調達資金を一般資金に充てるとしている。今回の案件は、米国で相次ぐ投資適格級企業による社債発行ラッシュの一環だ。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを開始するとの見方も強まっており、企業は歴史的な低水準にあるクレジットスプレッドを活用しようとしている。
今週起債を予定する企業にはイーロン・マスク氏率いる米スペースXも含まれる。同社は負債返済のため少なくとも200億ドル(3兆2300億円)を調達する見込みだ。
ブルームバーグ集計データによると、ソニーGが最後にドル建て社債を発行したのは1998年で、15億ドルを調達した。
日本企業にとってドル建て債の発行は、現在ではより魅力的な選択肢となっている。日本銀行の金融引き締めにより政策金利は1995年以来の高水準に達しているためだ。一方で、企業は資金調達先の多様化を進めており、金利差の縮小を背景にユーロ建て債の発行額も過去最高水準となっている。
自動車部品メーカーのデンソーは、5億ドルの投資適格ドル建て債を起債した。三菱商事も今月に10億ドルを調達している。ユーロ債市場では、トヨタ自動車が10億ユーロ(約1850億円)の債券を起債した。
S&Pグローバル・レーティングは2026年3月、エンターテインメント事業を中心とする事業ポートフォリオへの移行により収益力が構造的に強化されたと評価し、ソニーGの格付けを「A+」へ引き上げた。関係者によると、今回発行される新発債の格付けはムーディーズで「A2」、S&Pで「A+」となる見込みだ。
--取材協力:深瀬敦子.
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