英与党・労働党内で次期首相の有力候補とも目されているバーナム・マンチェスター市長(56)が18日投開票の下院補欠選挙で、歴史的な勝利を収めた。国政復帰を果たしたバーナム氏は、スターマー首相に挑む道を開いた。

イングランド北西部メーカーフィールド選挙区で実施された補選で、バーナム氏は2万4927票を獲得し、1万5696票を得たリフォームUKのロバート・ケニヨン候補を大差で破って当選した。

投票率は約59%と高水準だった。バーナム氏はブレア、ブラウン両政権で閣僚を務めた。

スターマー氏はライバルの補選勝利を祝福しつつ、バーナム氏が党首選を仕掛けてくるなら受けて立つ意思を表明。バーナム氏勝利から数時間後の19日朝、テレビインタビューで「党首選があるなら、自分は戦う。自ら辞めることはしない」と語った。

バーナム氏は、ナイジェル・ファラージ氏率いるリフォームUKに対抗する上で、自身こそが労働党最善の選択肢だと訴えてきた。スターマー氏の労働党は5月の地方選で惨敗し、右派ポピュリスト勢力が大きく議席を伸ばした。

その後、労働党所属の400人を超える下院議員のうち4分の1近くがスターマー氏の退陣を求めた。バーナム氏の国政復帰で同氏に近い議員らはスターマー氏に党首選を行うことなく円滑に権力を移譲するよう圧力を強めそうで、閣僚がまた辞任する事態もあり得る。

補選の結果を受け、支持者の大きな歓声を受けたバーナム氏は「もしかすると、今夜がターニングポイントになるかもしれない」と述べ、「自分の党にも言いたい。これは変わるための最後の機会だ」と呼びかけた。

スターマー氏の情報発信責任者を務めていたジェームズ・リヨンズ氏はスカイニュースに対し、「首相はいまや、政治的な窮地に追い込まれている」と指摘。「党首選を行うことなく、バーナム氏が首相に就くことになる可能性も今やかなり大きい」とし、大差の補選勝利もその可能性を高めたと述べた。

バーナム氏が首相に就任する場合、スターマー氏やリーブス財務相よりも拡張的な財政政策にかじを切る可能性があると懸念されているため、投資家も次期党首を巡る争いを注意して見守っている。バーナム氏は昨年、「英国は債券市場に頭が上がらない」と発言。同氏は発言が文脈から切り離されて使われたと釈明しているが、投資家はなお警戒心を解いていない。

19日の取引で、ポンドは1.3220ドル前後と小幅高。英国債は下落し、政策や政治のリスクに感応度が高い長期物がとくに売られている。10年物利回りは一時9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.84%を付けた。

原題:Burnham Paves Way to Oust Starmer as UK PM Says He’ll Dig In (3)(抜粋)

(第4段落以降にスターマー氏の発言や市場の反応、背景説明など加えます)

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