(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、中銀の量的緩和(QE)と量的引き締め(QT)について、世界的金融危機やコロナ禍に直面した英経済の下支えなど重要な役割を果たしてきたと主張し、ナイジェル・ファラージ氏率いる英右派ポピュリスト政党「リフォームUK」などからの批判に反論した。
イングランド銀は金融危機やコロナ禍で経済が危機にひんした際、投資や貸し付けを促す目的で、資産の買い入れを行い、現在はバランスシートの正常化を進めている。
ベイリー総裁は14日夜公開された英紙タイムズへの寄稿で、英中銀が長年実施してきたQEおよびQTプログラムは、納税者にとって「おおむね中立的」との認識を示し、「QEを現在批判している人々の多くは、当時はそれほど強く主張していなかった」と指摘した。
リフォームUKは、債券取引の損失を埋め合わせる目的で、英財務省はイングランド銀に数十億ポンドを支払うべきでないとかねて批判していた。
ベイリー氏によると、英政府は2022年終盤以降、英中銀に約1080億ポンド(約23兆2000億円)送金したが、プログラムから中銀が利益を得ていたそれ以前の数年間、政府は約1240億ポンド受け取っていた。
ベイリー総裁は、バランスシートを縮小すれば、将来的に英経済をショックから守る必要が生じた場合、より健全な状態で資産購入を再開できるという理由で、国債売却を休止すべきでないとの見解を明らかにした。英中銀はランオフ(償還に伴う保有証券減少)を待つのではなく、積極的に国債売却に動いている。
国債売却によるQTは金融引き締め効果を伴う。英中銀は18日、金融政策委員会(MPC)による政策金利決定を公表する。エコノミストや投資家は、政策金利が現行の3.75%で据え置かれると予想している。
英経済はイラン戦争に伴う物価上昇圧力でインフレ高進が見込まれる一方、勢いを欠く需要と高失業率に直面し、MPCの9人の委員は金融政策運営の難しいかじ取りを迫られている。

原題:Bailey Defends BOE Gilt Sales After Criticism From Farage(抜粋)
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