ブルームバーグ・ニュースの調査では、エコノミストの利下げ開始時期の予想が後退し、米連邦公開市場委員会(FOMC)が来年半ばまで政策金利を据え置くと見込んでいることが明らかになった。

調査対象となったエコノミスト35人の予想中央値によると、FOMCは2027年6月に利下げを実施し、同年12月に追加利下げを行う見通しだ。これにより、政策金利の誘導目標レンジは3.0-3.25%に低下する。

3月の調査では、回答者は政策金利が同じ水準まで低下すると見込んでいたものの、利下げは2026年中に実施されると予想していた。

今年中の利上げを予想したエコノミストはわずか3人。フェデラルファンド(FF)金利先物市場が10月までの金融引き締めを織り込んでいることとは対照的だ。

6月16-17日に開催される次回のFOMC会合については、見解の相違はほとんどない。調査回答者と投資家の双方とも、政策金利の誘導目標レンジが3.5-3.75%で据え置かれると圧倒的多数が予想している。

ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長の下で初めて開かれる今回の会合については、エコノミストの71%が全会一致での決定を予想している。

政策当局者の議論の多くは、エネルギーコストの上昇が他の財やサービスにも徐々に波及する中で高まっている根強いインフレへの懸念に集中しそうだ。5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.2%上昇と、3年超ぶりの高い伸びを記録した。食品とエネルギーを除くコア指数の上昇率も2.9%に加速した。

1月以降、次の政策変更が利下げになることを示唆する文言をFOMC声明から削除するよう求める声が当局者の間で増えている。いわゆる「緩和バイアス」を示すこの文言に対し、4月の前回会合では3人が異議を唱えた。

今回の調査では、エコノミストの4分の3が、当局者は来週、この文言を修正して次の政策変更が利上げとなる可能性も同程度にあることを示唆するか、あるいは問題となっている文言そのものを削除すると予想している。

ドイツのインターナショナル・スクール・オブ・マネジメント(ISM)のデニス・シェン氏は「FRBが何をするかではなく、何を言わなくなるかが最も重要なシグナルになるかもしれない」と指摘。「最近の政策声明に残されてきた『緩和バイアス』は、底堅い労働市場とインフレ加速という状況を踏まえると、ますます不適切に見える」と述べた。

エコノミスト自身のインフレに対する警戒感も強まっている。調査では82%が、失業よりもインフレの方が大きなリスクだと回答した。労働市場の悪化の方がより深刻なリスクだと答えた回答者は1人もいなかった。昨年12月の調査では、半数を超えるエコノミストがそう考えていたことを踏まえると、大きな変化といえる。

ウォーシュ議長への懸念

ウォーシュ議長がインフレ抑制にどこまで強い姿勢を維持するのかについて、エコノミストの間では懐疑的な見方が残っている。ただ、最も悲観的な見方を示す回答者の割合は低下した。

新議長が2%のインフレ目標の達成にコミットしているかとの質問に対し、「そう思わない」と回答した割合は6%と、3月調査の18%から低下した。一方で、26%は「分からない」と回答した。

ウォーシュ氏は指名に至るまでの数カ月間、借り入れコストの引き下げを求めるトランプ大統領の主張に歩調を合わせる姿勢を示していた。トランプ大統領はウォーシュ氏に独立した立場で政策判断を行ってほしいと述べているものの、自身は引き続き金利を引き下げるべきだと主張している。

ウォーシュ議長はまた、FRBのコミュニケーションのあり方を含む一連の改革を導入する意向を示している。調査では、多くのエコノミストが、同議長は将来の金利見通しに関するガイダンスを縮小し、FOMCが四半期ごとに公表する経済見通しの形式や内容を見直すと予想している。一方、会合後の記者会見の回数を減らすとみている回答者は23%にとどまった。

ジェフリーズのチーフ米国エコノミスト、トム・サイモンズ氏は「ウォーシュ氏は上院での証言で、フォワードガイダンスを信奉していないと述べていた」と指摘。「これが最大の変化になるだろう。FOMC声明の文言はより簡潔になり、経済見通しの内容も詳細さが薄れることになる」と述べた。

原題:Economists Push Rate-Cut Expectations Into 2027: Survey(抜粋)

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