(ブルームバーグ):ニュージーランドの一次産品輸出は近年、著しい伸びを見せてきたが、地政学リスクや天候要因を背景に今後は鈍化する見通しだ。ただ、同国政府は2034年までにこれら品目の輸出額を倍増させる目標を維持している。
第一次産業省(MPI)が11日に公表した半期報告書「一次産業の現状と見通し」によると、食料品や繊維など一次産品の総輸出額は、6月30日までの12カ月で前年比6%増の643億NZドル(約5兆9900億円)に達する見込みだ。
わずか2年間で20%の成長を遂げたことになり、農家や生産者が高価格と牧草の豊かな生育の恩恵を受けたことが背景にある。当局によると、通貨安や英国・欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)も追い風となった。
一方、同報告書によると、26-27年度の輸出額は1%減少し、30年までにわずかな増加にとどまり、701億NZドルに落ち着くと見込まれている。34年までに1000億NZドル以上を目指す政府の目標達成は容易ではない。
マクレー農相兼林業相兼貿易・投資相は、「政府は引き続きNZの農村地域を全面的に支援する」とし、「われわれは10年以内に輸出額を倍増させることに全力を注いでいる」と強調した。
MPIも政府目標を共有しているが、今後数年は世界市場での競争が激しくなるとの見通しを示した。さらに、今年後半に予想されているエルニーニョ現象により、農家が享受してきた牧草の旺盛な生育が繰り返されない可能性があるという。
一次産品輸出には、乳製品や食肉、羊毛、果物、林産物、水産物が含まれ、NZの輸出全体の約80%を占める。これらは貿易協定の恩恵を受けており、年内にインドとの協定がまとまれば、さらなる拡大が期待される。
FTA締結を受け、EUはオーストラリアを抜いてNZにとって3番目に大きい市場となり、英国はトップ10入りした。中国は全輸出の30%を占めており、米国がそれに続いている。
原題:New Zealand Primary Exports Seen Slower After Stellar 2026 Gain(抜粋)
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