人工知能(AI)投資の資金調達で企業が発行する新株が市場にあふれる中で、これら全てを吸収する十分な買い手が存在するのか、大量の新株が広く株価にどのような影響を与えるのか、ウォール街も警戒している。

5日の米株市場では、メタ・プラットフォームズが新株発行で数百億ドルの調達を検討していると伝えられ、同社の株価は5.5%安で取引を終えた。ナスダック100指数は4.8%安と過去1年余りで最も下げ、S&P500種株価指数も2.6%安と昨年10月以降で最大の下落率を記録した。

メタは今後控える大量の新株発行のごく一部に過ぎない。ブルームバーグの集計データによると、数カ月以内に予定されるスペースXとアンソロピック、OpenAIの新規株式公開(IPO)により、米取引所の時価総額は4兆ドル(約641兆円)近く増えると想定される。

イーロン・マスク氏率いる米宇宙開発企業スペースXのIPOでは、米証券取引委員会(SEC)に同社が提出した登録届出書(フォームS-1)に記載の5億5560万株を需要が既に上回り、応募超過の状態だ。

一方、アルファベットは主に公開市場で株式を放出し、来四半期に850億ドルを集める予定。AIデータセンターの資金を必要とする他のテック大手も後に続く可能性がある。

アリアンツ・トレードのコーポレートリサーチ責任者アノ・クハナタン氏は「これほど短期間でこれほど大きな規模は経験がない。莫大(ばくだい)な供給イベントだ」と指摘する。

これら大型IPOを市場が容易に消化できると見込まれる理由として、企業が発行済み株式のごく一部しか売り出さず、浮動株(一般投資家が取引可能な株式)の数を制限している点が挙げられる。

スペースXの場合、売り出しは発行済み株式の4%にとどまる見通しだ。しかし長期投資家や内部関係者に課される制限が失効し、彼らが利益確定を目的に保有株の一部売却に動き始めれば、数カ月で状況は変化するはずだ。

原題:Stocks Face Rising Risk With Mega AI Deals Ready to Flood Market(抜粋)

--取材協力:Carmen Reinicke、Ryan Vlastelica、Natalia Kniazhevich.

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