(ブルームバーグ):年金基金の代理と見なされる信託銀行などの信託勘定は、5月に過去最大の海外債券を買い越した。国内金利が上昇する中でも、外債への底堅い需要が続いていることを示す材料となった。
財務省が8日に発表した「対外及び対内証券売買契約等の状況(月次・指定報告機関ベース)」によると、「信託銀行」と「銀行等」の信託勘定による外債の買越額は3兆1556億円となった。これは統計がさかのぼれる2005年以降で最大となる。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、米国債へのフローが多かったと思うと述べた。「米国の10年金利も直近のピークまで上昇していたので、買いやすさから対外証券投資が多かった」との見方を示した。
米国で長期金利の指標となる10年国債利回りは5月19日に4.69%まで上昇し、25年1月以来の高水準に達した。原油価格の上昇を背景に、インフレ加速が米連邦準備制度理事会(FRB)に金融引き締めを迫るとの観測が強まったためだ。同じ年限の日本国債利回りも5月中旬に約30年ぶりの水準となる2.8%まで上昇したが、米国をなお200ベーシスポイント近く下回っている。
その後も米国・イラン紛争を巡る外交的解決への期待が後退する中、日米の利回りはそれぞれ高止まりしている。
田氏は、不透明性が高いため、今後外債買いは減少する可能性が高いと指摘。ただ、中東情勢と米国の金融政策の見通しがはっきりしてくれば、再び外債投資は増えるだろうと話した。
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