米軍とイラン軍は新たな攻撃の応酬を続けた。不安定な停戦が始まって以降、最悪の緊張激化が見られた1週間となったが、暫定和平合意に向けた進展はほとんどなかった。

米中央軍は7日、ソーシャルメディアに掲載した声明で、ホルムズ海峡における海上交通を脅かしたイランの自爆型攻撃ドローン2機を撃墜したと明らかにした。被害の報告はなかった。

5日夜には、ペルシャ湾で複数のイランのミサイルとドローン(無人機)を迎撃し、イラン国内のレーダー施設を攻撃したと発表した。

米中央軍によると、迎撃したのはバーレーンとクウェートに向け発射された6発の弾道ミサイル。ほかの1発は目標に到達しなかったという。この数時間前、ホルムズ海峡に向かっていた4機の攻撃用ドローンも撃墜されている。米軍はまた「さらなる攻撃を防ぐため」、ゲシュム島などにあるイラン沿岸監視レーダー施設を攻撃したという。

米国では、トランプ政権が米国内で凍結されているイラン資産を、イランによる攻撃で被害を受けたペルシャ湾岸地域の米同盟国の復興支援や、将来の被害復旧に活用する案を検討している。

停戦を2カ月延長し、ホルムズ海峡の航行を再開し、イランの核開発計画を巡る踏み込んだ協議への道筋をつけるための交渉は、進展を見せていない。依然として残る争点には、数十億ドル規模のイラン金融資産の凍結解除やホルムズ海峡の通航再開、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラとイスラエルの停戦が含まれる。

イラン学生通信(ISNA)は、米国とイラン双方の重要な対話相手とされるアシム・ムニール陸軍元帥からイランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師へのメッセージを届けるためにパキスタンのナクビ内相が6日にテヘラン入りしたと報じた。

トランプ米大統領は5日、ウィスコンシン州訪問中にNBCニュースとのインタビューに応じ、イランにはなお一定のミサイルとドローン能力が残っていることを認め、同国にはなおミサイル戦力の21-22%程度が残っているとの認識を示した。その直前には、米国がイランの軍事能力を「完全に破壊した」とし、同国は「事実上、指導部を失った状態だ」と述べていた。

トランプ氏はここ数カ月にわたり、イランは限界点に近づいていると繰り返し主張してきた。5日には記者団に対し、「イランとの交渉で大きな成果を上げている」と述べ、「イランが核兵器を保有できる状況にはない」と語った。

イランは、イスラエル軍と親イラン派武装組織ヒズボラが戦闘を続けるレバノンでの停戦を、米国との合意に向けた前提条件としている。モジタバ・ハメネイ師の軍事顧問はCNNに、凍結資産240億ドル(約3兆8500億円)の解除を求め、「ボールはトランプ氏側にある」と述べた。

ヒズボラは今週初め、米国仲介の停戦案を、米国務省の発表からわずか数時間後に拒否した。

イランによる湾岸諸国への攻撃は地域全体の不安を高めている。中東・湾岸地域は国際ビジネスや観光の拠点としてのイメージを築いてきたが、苦境にあるイランが戦闘開始直後に近隣諸国への攻撃に踏み切ったことで、そのイメージは大きく損なわれた。地域各国の指導者は、新たな全面戦争に巻き込まれることを懸念している。

トランプ氏は5日、原油高によるガソリン価格高騰の影響について、「事態はもっと悪化すると見られていた。原油価格は今日1バレル=96ドルだったが、市場では300ドルになるとの見方もあった」とし、問題視しない考えを示した。

原題:US Intercepts Fresh Iranian Attacks as Peace Talks Stall (3)(抜粋)

(第2段落に新たな攻撃に関する情報を追加して更新します)

--取材協力:John Harney、Derek Wallbank.

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