米軍はペルシャ湾でイランによるミサイルとドローン(無人機)攻撃を阻止した。100日近く前に始まった戦争は解決の糸口が見えないまま続いている。

米中央軍は5日遅くにXへの投稿で、バーレーンとクウェートに向けて発射された弾道ミサイル6発を迎撃し、7発目は目標に到達しなかったと発表した。

中央軍によると、2月28日の戦争開始以降、事実上閉鎖状態が続くホルムズ海峡に向かっていたイランの攻撃用ドローン4機も撃墜した。「さらなる攻撃を防ぐため」、ゲシュム島などにあるイラン沿岸監視レーダー施設を攻撃したという。

国営クウェート通信のXへの投稿によれば、クウェート軍は「防空部隊が現在、敵対的なドローンおよびミサイル攻撃を迎撃している」。爆発音は「敵の攻撃を阻止するための国家防空システムによる迎撃」によるものだと説明した。バーレーン内務省は住民に対し、落ち着いて最寄りの安全な場所へ避難するよう呼び掛けた。

トランプ米大統領は5日、ウィスコンシン州訪問中にNBCニュースとのインタビューに応じ、イランにはなお一定のミサイルとドローン能力が残っていることを認め、同国にはなおミサイル戦力の21-22%程度が残っているとの認識を示した。その直前には、米国がイランの軍事能力を「完全に破壊した」とし、同国は「事実上、指導部を失った状態だ」と述べていた。

トランプ氏はここ数カ月にわたり、イランは限界点に近づいていると繰り返し主張してきた。5日には記者団に対し、「イランとの交渉で大きな成果を上げている」と述べ、「イランが核兵器を保有できる状況にはない」と語った。

イランは、イスラエル軍と親イラン派武装組織ヒズボラが戦闘を続けるレバノンでの停戦を、米国との合意に向けた前提条件としている。イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の軍事顧問はCNNに対し、凍結資産240億ドル(約3兆8500億円)の解除を求め、「ボールはトランプ氏側にある」と述べた。

ヒズボラは今週初め、米国務省が発表した米国仲介の停戦案をわずか数時間後に拒否した。

イランによる湾岸諸国への攻撃は地域全体の不安を高めている。中東湾岸地域は国際ビジネスや観光の拠点としてのイメージを築いてきたが、苦境にあるイランが開戦直後に近隣諸国への攻撃に踏み切ったことで、そのイメージは大きく損なわれた。地域各国の指導者は、新たな全面戦争に巻き込まれることを懸念している。

トランプ氏は5日早く、原油高によるガソリン価格高騰の影響について、「事態はもっと悪化するとみられていた。原油価格は今日1バレル=96ドルだったが、市場では300ドルになるとの見方もあった」とし、問題視しない考えを示した。

イランのアラグチ外相は同日、仲介者を通じたメッセージ交換は続いているものの、「目に見える進展はなかった」と述べた。

ブルームバーグが集計した船舶追跡データによると、5日午前に海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を通過する商船は確認されなかった。前日には双方向でそれぞれ3隻の通航が確認されていた。

打開策が見いだされない現状は、イラン指導部がなお持ちこたえられると考えていることを示唆している。イラン側は、議会の主導権を左右する選挙を数カ月後に控え、世論調査で示される対イラン戦争への不支持がトランプ氏に目標の一部断念を迫るとみている。

原題:US Intercepts Fresh Iranian Attacks on Kuwait, Bahrain, Hormuz(抜粋)

--取材協力:John Harney、Derek Wallbank.

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