米バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の巨額借り入れが信用市場を圧迫するとの懸念を一蹴した。

ユーリ・セリガー氏らBofAのストラテジストは、リポートのなかで、オラクルなどのテクノロジー大手は今年の借り入れをほぼ終了したとの見方を示した。世界の投資適格債市場に占めるハイパースケーラーの比率も、2027年までは他の大型業種とほぼ同水準で推移する見通しだという。

このためBofAは、ハイパースケーラー関連債務の市場シェアが投資家の吸収能力を超える規模に膨らむことは心配していないと結論づけた。

ストラテジストらは22日付リポートで、「確かに規模は大きいが、ハイパースケーラーの借り入れ規模は今年、2027年とも記録更新には至らず、世界債券指数に占める規模も米大手4銀行を下回る見通しだ」と記した。

BofAによると、ICE BofA米国社債指数に組み入れられる現在のハイパースケーラー債務残高は約4500億ドル(約71兆7700億円)。これには、メタ・プラットフォームズが4月に発行した250億ドル規模の社債が含まれる。ユーロ、カナダドル、スイスフラン、日本円建ての起債案件も対象となっている。

この規模は、4月末時点で他の大型セクターを大きく下回っている。米大手6銀行は約1兆ドル、米国外の大手6銀行は5730億ドル、大手通信会社は4750億ドルの債務残高を抱えている。

ブルームバーグ米国投資適格社債指数によると、オラクルの債務残高は約1170億ドルで、金融業を除けば最大の発行体となっている。アマゾン・ドット・コムは約975億ドルで3位となった。

BofAによると、高格付けのハイパースケーラー4社のリスクプレミアムは、投資適格債指数全体のスプレッドが縮小する中でも拡大が続いており、相対的な投資妙味が高まっている。

BofAのストラテジストらは、「ハイパースケーラーのスプレッドは、拡大し続ける設備投資需要を賄うため、起債が際限なく続くとの投資家懸念から軟調になっている」と指摘。一方で、足元のアナリスト予想では、テクノロジー企業のキャッシュフローは支出を上回るペースで拡大しており、2028年までその傾向が続く見通しという。

そして、「この予測は、ハイパースケーラーの起債が2026-27年にピークを迎え、その後2028年には減速することを示唆している」と加えた。

原題:BofA Downplays Fears Hyperscalers Will Swamp Credit Markets(抜粋)

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