人工知能(AI)ブームがモメンタム投資家に数十年ぶりの高リターンをもたらしている。イラン戦争による成長鈍化が懸念される中でも、世界で最も勢いのある銘柄が上昇を続けている。

MSCIのグローバル・モメンタム指数は3月末以降、MSCIオールカントリー・ワールド指数(ACWI)を17ポイント上回っている。ブルームバーグが1991年までさかのぼって集計したデータでは、2カ月間のアウトパフォーム率として最大となる勢いだ。

強気派は、AIへの熱狂によって市場の勝ち組銘柄に資金が流入し続ける可能性があるとみる。一方で、アウトパフォームの大きさは警戒シグナルだとの声もある。同じ銘柄に投資家が集中する状態が長引くほど、高インフレで米連邦準備制度が金融引き締めを迫られたり、企業利益が悪化したりした場合、市場は急反転の影響を受けやすくなる。

ヘッジファンド運用会社、ロータス・アセット・マネジメントの洪灝最高投資責任者(CIO)は、「モメンタム相場は、途中で大きなボラティリティーを伴いながら、最終的なクライマックスを迎えるまで今後数カ月続くだろう」と指摘。「インフレ期待が上昇し続ければ、FRBは予想を上回る大きな対応を迫られ、モメンタム取引は失速する」と述べた。

テクノロジー株への継続的な資金流入により、モメンタム取引は今年の世界市場で最も優勢な投資スタイルとなっている。投資家は経済リスクを顧みず、広がりを見せるAI関連の勝ち組銘柄に資金を投じている。

ヘッジファンド運用会社テン・キャップ・インベストメントの共同創業者、ジュン・ベイ・リウ氏は「リスクは高い。複数の分野でバブルの兆しが出ており、AI主導の銘柄群はマクロ環境の変化をほとんど織り込んでいない」と述べた。戦争終結は短期的なセンチメント改善につながる一方、米国の成長鈍化は今後6カ月で企業利益に響く可能性が高いとも語った。

原題:AI Rally Drives Best Run in Global Momentum Stocks on Record(抜粋)

--取材協力:Anthony Stephens.

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