(ブルームバーグ):トランプ米大統領の定期健康診断を控え、同氏の健康状態への視線が再び厳しくなっている。
トランプ氏は26日、ウォルター・リード軍医療センターで健康診断を受ける予定だ。大統領2期目に入って以降、公表された医師の診察は4回目となる。詳細情報はほとんど公開されておらず、「定期的な年次の歯科検診および健康診断」としている。
ただ、今回の健康診断の予定が5月11日に公表されると、同氏の健康状態を巡る疑問が強まった。歯科検診は今年に入ってこれで3回目となり、大半の米国人の年2回という頻度を上回る。昨年は3回受診していた。
来月80歳を迎えるトランプ氏の年齢にも、改めて注目が集まっている。活力と力強さを示そうとする同氏にとって、政治的に難しい局面に入りつつある。
米国はイランとの出口の見えない紛争に足を取られ、世界経済に混乱をもたらしている。トランプ氏はまた、議会共和党内の抵抗にも直面している。トランプ氏の指導力に失望した有権者の支持離れを背景に、共和党は11月の中間選挙で敗北する可能性に直面している。
2期目に入って1年が経過し、トランプ氏には、脚の腫れや首の変色、手のあざなど、加齢の兆候も見られる。手のあざは化粧で隠そうとしているほか、慢性静脈不全との診断も受けている。昨年は心臓と腹部のMRI検査を受けたが、ホワイトハウスは「予防的」なものだったと説明した。大統領執務室での行事中に長時間目を閉じる場面もしばしばある。

これまでのところ、トランプ氏の年齢は、バイデン前大統領ほど政治的な重荷にはなっていない。バイデン氏は公の場で衰えが目立ち、81歳で再選への出馬を断念した。弱々しさが増していったバイデン氏とは対照的に、トランプ氏は体格も大きく、圧倒的な存在感がある。大統領3期目への出馬が禁じられていることも認めている。
トランプ氏は長年、自身の健康状態に関する詳細を慎重に扱ってきた。政治家としてのキャリアを通じ、医師や側近は健康状態について限定的で不明瞭な説明にとどめ、過去の大統領が公表してきたような包括的な情報は開示してこなかった。だが、同氏は米大統領に就任した人物として史上最高齢であり、注目は一段と高まっている。
「公表されるのは、トランプ氏とホワイトハウスが知らせたい内容だけだ」と、大統領の健康を研究するニューヨーク大学医学部の医療倫理学者アーサー・キャプラン氏は指摘。同氏は、過去の政権がフランクリン・ルーズベルト、ジョン・F・ケネディ、ロナルド・レーガン各氏の健康問題を隠していたと述べた。
キャプラン氏は「大きな新事実は期待していない」という。トランプ氏の睡眠状態や聴力などは気になるとも語った。
ホワイトハウスは、今回の受診について声明を公表する方針を示している。
ホワイトハウスのデービス・イングル報道官は「トランプ大統領は米国史上最も頭脳明せきで、最もメディア対応に積極的な大統領だ。問題解決と公約実現に休むことなく取り組んでおり、健康状態は常に極めて良好だ」と述べた。
トランプ氏は、バイデン氏の年齢を繰り返しやゆしてきた一方、自身は非常に健康だと主張している。最近フロリダ州の高齢者コミュニティーで行った演説では「私は高齢者ではない。あなたたちよりずっと若い。あなたたちよりはるかに若い男だ」と聴衆に語った。
一方、トランプ氏は時折、自身が運動不足であることも認めている。大統領体力テストの復活を発表した大統領執務室でのイベントでは、運動は「1日最大でも約1分だ」と冗談交じりに語った。
原題:Trump Doctor Visit Renews Health Scrutiny as 80th Birthday Nears(抜粋)
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